東京都西多摩郡日の出町は、2009年度から75歳以上の後期高齢者の医療費自己負担分1割を無料にする、という方針を打ち出した。こうした取り組みを行う自治体は、おそらく全国で初のケースだ。
これは9月3日から18日まで行われていた平成20年度第3回定例町議会で青木国太郎町長が宣言したもの。
「まだ、町として正式に決定したわけではありません。12月の第4回定例町議会で話し合いを行い、議決されれば来年4月からの実施になると思います」(日の出町役場)
同町町民課によれば、今年7月末時点での町内の75歳以上人口は約1800人。75歳以上の通院・入院・薬代などを全額無料になれば、町としては年間8500万円の負担増になる見通しだが、大型ショッピングセンターの開業による固定資産税などで町の税収は増えており、賄っていけると判断している。
日の出町は青梅市とあきる野市に挟まれた町で、都内では瑞穂町・奥多摩町とともに3つしかない町のひとつ(伊豆諸島は除く)。
昭和58年11月11日には、米国のレーガン大統領(当時)が訪れ、中曽根康弘首相(当時)の山荘「日の出山荘」で日米首脳会議を行ったことでも知られている。
今後、他の自治体にこうした取り組みが波及していくか、という点については「財政的に厳しい自治体が多い中で、自らの負担が増えるような取り組みを敢えて行う自治体が出てくるとは考えにくい」という否定的な意見がある一方で、「高齢者に対して優しい自治体というイメージが強くなれば、定住人口の増加や企業の誘致につながるなどプラス材料も多い。今後、イメージアップのために取り組むケースが出てくると考えられる」という肯定的な意見もあるようだ。(9月25日号)
|