NPO法人高齢社会をよくする女性の会(東京都新宿区)は「社会保障・税の一体改革と地域包括ケア・高齢者医療」をテーマにしたシンポジウムを1月13日に東京都港区の女性就業支援センターホールで開催した。
「住み慣れた地域で暮らし続けるために」と題された第一部のシンポジウムでは、中村秀一内閣官房社会保障改革担当室長をはじめ、地域の介護保障及び自立支援の確立を目標に計画された「長寿あんしんプラン」の実践効果が注目を浴びている埼玉県和光市保健福祉部長寿あんしん課長の東内京一氏、24時間訪問サービス事業を展開している馬袋秀男ジャパンケアサービスグループ社長、野中博東京都医師会会長、高齢化社会をよくする女性の会副理事長である沖藤典子氏が意見交換を行った。
東内氏は、地域包括には細かな状況把握、課題の抽出、地域アセスメントが重要と説明。馬袋氏も介護サービスの質を上げるにはアセスメントが大切、目標を定めたうえでマネジメントできる人材をどう生み出すかが焦点であると説いた。
沖藤氏は、生活援助の報酬単位が60分から45分へと短縮、在宅医療支援診療所及び訪問看護ステーションの圧倒的な不足などの問題を提起、理不尽な給付抑制はあってはならない、軽度な高齢者を守る給付が介護保険の制度維持につながると語った。
野中氏は自らの在宅医療の体験を語り、「高齢者にとって退院後の出口が無い、受け皿が無い、その地域で暮らすイメージを持て無いことが問題、どうしたらその地域で暮らしていけるのか、生活出来るのか、かかりつけの医師を持ってもらいたい」と述べた。
第二部は「老いのいのちと生活を支える地域と医療」と題したシンポジウム。日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏、高齢社会をよくする女性の会理事長の樋口恵子氏、第一部登場の中村氏、東内氏、野中氏が話し合った。
医療は急性期だけでは終わらない、その後の慢性期医療の質を上げていく必要性があると意見を述べたのは武久氏。樋口氏は自身が介護を受けたい場所のジェンダー差に注目。2010年に行われた内閣府の世論調査によると、自宅は男性44・7%、女性が31・9%、介護付き住宅や特養希望が男性37・1%、女性が51・2%という結果に、ひとり暮らしの在宅療養、おひとりさま看とりへの可能性を指摘した。(1月25日号)
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