「100人乗っても大丈夫」のテレビコマーシャルで知られる稲葉製作所は、元々はオフィス用家具メーカーだ。その販売を手掛けている子会社のイナバインターナショナル(東京都渋谷区)では、介護・医療施設への販売を強化していく考えだ。就任したばかりの仁宮順一社長に話を聞いた。

──稲葉製作所は、CMの影響もあって物置のイメージが強いですが、元々はオフィス用家具や什器の会社だそうですね。

仁宮 稲葉製作所の現在の売り上げベースでは65%が物置です。物置では国内トップシェアを保っています。残り35%が業務用家具や什器です。

──現在の売上高に占める、介護・医療施設の割合は。

仁宮 約7%です。販売額自体を伸ばしていくことはもちろんですが、売上全体に占める比率も上げて行きたいと思います。数年のうちに2桁に乗せることが目標です。販売エリアは、現在は東・名・阪地域ですが、2~3年以内に仙台・福岡に支店を作りたいと考えています。また東京のショールームについても、今年に入り介護・医療施設向け商品のスペースを拡張させるなどしています。

──対象とする施設は。

仁宮 入居費用が低廉な高齢者施設では、家具・什器も、街中の量販店などで購入する、というケースが多いでしょう。それを考えると当社の販売先は自ずと中価格帯以上の施設になるかと思います。ロビーや食堂などにこだわりを持つ施設には特にアピールしていきたいと考えています。

「防犯性強化など様々な提案が可能」

──御社の「売り」は何でしょう?

仁宮 オフィス家具販売会社の中には、他社からのOEM供給に頼っているところもあります。当社は自社で工場を持っていて、そのOEM供給側となっています。自社工場があるため利用者のニーズに応じたオリジナルの製品を作ることができます。高齢者施設は、医療的ケアを必要とする人を多く受入れるなどの運営方針により、施設ごとに利用者の身体状況が大きく異なります。そうした状況に応じた施設ごと、利用者ごとに最適な機能・形状の家具を供給できるのが強みです。

 また、単に家具を販売するのではなく、事務スペース・共有スペースであればスタッフの業務効率改善やスタッフ間のコミュニケーション促進、防犯性向上などを、居室内であれば、入居者の安全性向上やプライバシー確保などの効果を最大限に引き出すスペースづくりの提案も可能です。一般的なオフィスでは、こうしたファシリティ・マネジメントの考え方は常識ですが、高齢者施設にも、この考えを普及させていきたいと思います。

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