「有料老人ホーム」とは、高齢者が暮らしやすいように配慮された「住まい」のこと。施設によって受け入れを行っている要介護度はさまざまですが、寝たきりや認知症の高齢者にも対応した施設もあります。主に民間の企業によって運営されており、介護付・住宅型・健康型の3つのタイプがあります。

有料老人ホームには3タイプ

有料老人ホームの種類

有料老人ホームは、2000年の介護保険制度施行を機に急速に増加しはじめ、2017年には約1万3千か所まで拡大。さらに年間約1千か所のペースで新規の届出が続いている状況です。

有料老人ホームと厚生労働省

「有料老人ホーム」とは、厚生労働省および自治体が定めた設置基準を満たし、都道府県への届け出が受理された、高齢者が暮らしやすいように配慮された住まいのことです。有料老人ホームには大きく3つの類型があります。それが「介護付き」「住宅型」「健康型」です。

介護付き有料老人ホームとは

「介護付き有料老人ホーム」は、介護が必要になれば、施設の介護スタッフによって介護サービスが提供される高齢者向けの居住施設です。介護サービスは有料老人ホームの職員が提供することとなっており、特定施設入居者生活介護の指定を受けていない有料老人ホームについては介護付きと表示することはできません。

よく「介護有料老人ホーム」とも呼ばれますが、類型としては「介護付き有料老人ホーム」が正しい名称となります。

有料老人ホームと看護師

介護付き有料老人ホームに入居すると、施設が提供する24時間の介護や生活支援、、日常的な健康管理などのサービスを受けられます。また、介護職員や看護士などの職種ごとに入居者数に応じた厳しい人員配置が定められていて、夜間も必ず介護職員が勤務しています。

とくに、介護付き有料老人ホームは入居者30人までは1人以上、入居者50人増すごとに1人追加など、看護士が必ず配置されています。

住宅型有料老人ホームとは

「住宅型有料老人ホーム」は、介護が必要になれば、外部の介護サービス事業者と別途契約が必要になります。介護付き有料老人ホームとの違いは、特定施設入居者生活介護の指定を受けているかどうか。特定施設の指定を受けない有料老人ホームが「住宅型」です。

サ高住と有料老人ホームの違い

住宅型有料老人ホームは「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と違いがないように見えます。しかし、契約形態としてサ高住はアパートやマンションを借りるのと同じ「賃貸契約」。住宅型有料老人ホームは介護施設の利用契約となります。

健康型有料老人ホームとは

「健康型有料老人ホーム」は、食事などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設ですが、介護が必要になると退去しなければなりません。その数も全国でごくわずかです。

有料老人ホームの費用

有料老人ホームの費用は、入居一時金や月額費用で大きな差があるのが特徴です。一般的に、住宅型に比べて、介護付きはやや割高になります。

有料老人ホームの多くは入居一時金方式

有料老人ホームの入居条件としては、介護を必要とせず、自立しているうちから入れる施設と、介護が必要になってから入れる施設があり、受けたい介護サービスに合わせて、多様な価格帯やサービス提供方法の中から選ばなければなりません。

一般的に、自立者向けの有料老人ホームのほうが居室は広めで、生活を楽しむ設備も充実している傾向にあります。とはいえ、外泊や外出は許可制で、状況によっては許可が出ない場合もあるのです。

有料老人ホームに支払う費用は「入居一時金(前払い金)」と「月額費用」の2本立て。入居一時金とは、入居時に一定期間分の家賃を前払いする独特の方式で、多くの有料老人ホームでこの「入居一時金方式」が採用されているものです。

有料老人ホームの月額費用

有料老人ホームの入居一時金は、数十万円から数千万円まで施設によってさまざま。というのも、平均的に何年ぐらいその施設に居住するかを想定した「想定居住期間」という月数が施設ごとに決められているからです。

介護付有料老人ホームでは5年分程度が大半です。一方、健康型有料老人ホームでは想定居住期間が10~16年分ぐらいと、施設により幅があります。

「月額費用」は、居住費(管理運営費・家賃)・食費・光熱水費など、居住期間中は毎月支払っていく費用です。

前払いする「入居一時金方式」の有料老人ホームでは、この月額費用がゼロ、または少なく設定されているのが通常。最近では入居一時金0円の施設も増えていますが、月額費用に家賃が含まれるため、月額費用は高額となるのが一般的です。

介護付き有料老人ホームの費用

介護付き有料老人ホームは、介護サービスをホーム側が提供するシステムです。特定施設としての基準を満たす必要があるため、住宅型よりも費用がやや高額になります。

例えば、入居時の費用については、介護付き有料老人ホームは入居一時金なしから数百万円の施設までさまざま。介護付きで最近、増えているのが月払い式の施設です。この場合、入居一時金を支払う施設と比べて、月額費用が割高となっているケースも見受けられます。

住宅型有料老人ホームの費用

住宅型有料老人ホームの費用は、特定施設の指定を受けないため、介護付きと比べると家賃や管理費が割安です。そのぶん、介護サービスは基本的に外部サービスを入居者が選んで利用する形。別途、介護サービス費が必要です。

有料老人ホームランキング

高齢者住宅新聞では毎年恒例の「高齢者住宅・施設 運営居室数ランキング全国トップ500法人」を発表しています。

2019年8月末時点での運営棟数・居室数を独自に調査(調査期間2019年5月~8月)。総棟数・総居室数は①有料老人ホーム(介護付・住宅型・健康型)、②認知症高齢者グループホーム、③その他の高齢者住宅(サービス付き高齢者向け住宅、シニア向け分譲マンションなど)、④関連法人運営による高齢者施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・ケアハウス)を合計したものです。

4~10位までは、総棟数・総居室数、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホーム、その他の高齢者住宅の棟数・居室数を掲載。11位以下の法人は詳細からグループホームを除いています。

■高齢者住宅・施設 運営居室数ランキングはこちら

有料老人ホームの問題点

おもに民間企業が運営している有料老人ホームの問題点として挙げられるのが、ホームごとに費用の差が大きいことです。入居一時金も0円から数千万円、月額費用も15万円前後から100万円ほどまでと非常に幅が広くなっています。また、公共タイプの施設に比べると、総じて割高であるのも事実です。

介護付き有料老人ホームの問題点

とくに介護付き有料老人ホームは、おもに民間企業が運営していることもあり、設置基準を満たしていれば、それ以上のサービスや設備を提供するかどうか施設側の自由です。このため、人員体制、居室や共有スペースの設備、提供するサービス内容が施設によって大きく違っています。

結果的に、スタッフの数やそれによるサービスレベルの差は、費用の差となって現れると考えてよいでしょう。

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