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事業者にはOJT要請

 EPA介護福祉士の就労範囲に訪問系サービスが新たに加わる。厚生労働省は10月4日に開催した「第13回外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会」で、EPA介護福祉士の就労範囲に訪問系サービスを追加する上で必要となる対応に関するとりまとめ案を示した。

緊急事態への対応等が課題

 これまでEPA介護福祉士が就労する場としては、特養などの居住系サービス事業所に限定されていた。「ほかの介護スタッフが建物内にいるので、何かトラブルが生じたような場合でもすぐにサポートに入ることが可能」などというのがその理由だ。しかし、深刻な介護人材不足などを受け、介護事業者側からは訪問系での就労を認めて欲しいなどの声があがっていた。

 EPA介護福祉士が訪問系サービスを提供する場合、「日本の生活に合わせたサービス提供が適切にできるか」「緊急事態発生時の対応が適切にできるか」「訪問サービス提供に関する記録などの作成が適切にできるか」が課題となっている。以上のことを踏まえ、厚労省はEPA介護福祉士が訪問系サービスを担う場合の留意事項を作成した。

 事業者側に求められる対応として、EPA介護福祉士が日本の生活に合わせたサービス提供ができるよう、訪問介護の基本事項や調理、掃除、ゴミの出し方といった生活支援などに関する研修の実施が盛り込まれた。

 また、事故発生時や感染症への対応などの緊急時マニュアルの整備も必要となる。さらに記録などの作成の際は、チェックシート方式で簡略化するなどの工夫を求めたほか、EPA介護福祉士が一人で対応できるよう、サービス提供責任者などによる一定期間のOJT実施を要請した。

 これまでと同様、EPA介護福祉士の国内唯一の受入れ機関である公益社団法人国際厚生事業団(JICWELS)が受入れ事業者に巡回訪問するほか、受入れ事業者やEPA介護福祉士の相談窓口を担う会。

 検討委員からは「相談窓口を広げてほしい」(日本労働組合総連合会総合政策局伊藤彰久生活福祉局長)「JICWELSと厚労省が連携を図りながら体制整備を強化してほしい」(公益財団法人日本生産性本部北浦正行参与)などの意見があがったが、概ね、厚労省が示した指針について了承・合意した。

 厚労省側は「可能な限り早めに事業者への告知を進めたい」とコメントするも、その具体的な時期は示さなかった。

【有識者の声】
全国訪問介護協議会 荒井信雄会長

現状ではまだハードル高い

 現実的にはEPA介護福祉士を訪問介護で活用するにはリスクが大きいと言わざるを得ないでしょう。訪問介護は利用者と1対1になり、利用者の意向や好みをくみ取った臨機応変な対応が必要になります。
しかし、日本語能力などの面でそれが十分にできるかという不安があります。掃除や洗濯だけであれば外国人訪問ヘルパーの活用もありでしょうが、身体介助まで含むとなるとハードルは高いと思います。

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