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 介護・医療業界向けクラウド型業務支援システムのカナミックネットワーク(東京都渋谷区)は、2000年の創業当初から“多職種連携”に主眼を置きサービスを提供してきた。地域包括ケアに向けた先駆的事例として注目を集めた千葉県の「柏プロジェクト」にも参画。9月に社長に就任した山本拓真社長に話を聞いた。

 ──早くから多職種・多法人連携を意識したシステム作りを手掛けてきた。

「2000年10月の設立だが、ソフトを活用した業務効率化だけでなく多職種連携を見据えていた。当時のソフトはインストール型が主流だったが、ASP型にしたのも連携を考慮してのことだ。利用者を中心に地域を面で捉えれば、多職種連携は必然だ。2005年の改正で地域包括支援センターができ、より連携が重要になった」

──全国で導入事業者数を伸ばしている。

「現在、地域包括支援センターで約200事業所、医療法人・介護事業者で約1万3000事業所、特に高齢化率の高い都市圏での利用が多い。東京都内でも11の医師会で利用されている」

――どのような点が評価されているのか

「例えば在宅医療の主治医がシステム契約者の場合、患者に関わるケアマネや訪問看護師、訪問ヘルパーや栄養士などをクラウド上の『患者の部屋』へ招待すれば、全員がシステムに参加できる。そこでは患者の基本情報からバイタル、毎日の看護・ケア記録、スケジュールなどがすべてリアルタイムで共有でき、かつそれぞれが最新の情報を入力することでアップデートされる。セキュリティに関しては総務省の定める医療情報取り扱いのガイドラインに準拠している」

──「柏プロジェクト」にも参画している。

「団地再生として豊四季台団地の話題がまず挙げられるが、柏プロジェクトは医師・歯科医師・薬剤師の3医師会、ケアマネや訪問看護、栄養士などの各団体も参加し、市全体で医療・介護に取り組んでいるところがポイントだ。ここまで幅広い職種の関係者が参加するプロジェクトは珍しい。当社は多職種連携の情報共有システム構築を支援させていただいた」

──具体的には。

「柏プロジェクトでは多職種間のオンラインとオフラインの関係作りを進めてきた。オンラインとはネットワーク上でのリアルタイムの情報共有を指し、オフラインの関係作りとは『顔の見える』関係会議などを通じ、医療・看護・介護の関係者が一堂に会し、課題把握や意識啓発を行うことで多職種連携を図るというもの」
「システム構築にあたっては、多職種連携の具体的ケースに基づく試行と検証を行いブラッシュアップしていった。また、システムを使うこと自体に研修の効果があるといった声もあった。例えば、看取りまでの一連の流れをすべて経験しているスタッフは少ないが、システムを見れば看取りに至るまでの過程が詳しくアップされている。情報共有できることが参加者全員のスキルアップにも繋がる」

──今後について。

「柏での取り組みもあり、他の自治体からも声が多く掛かるようになった。柏で構築したものを全国に広めて役立ててもらいたい」

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