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 がん患者のサポートを様々な側面から行う「らふ」が5月、一般社団法人として新たなスタートを切った。5月末に開催された設立記念パーティーで蓮尾久美代表理事は「生きるために困らない地域を作る」を理念に活動することを宣言。同法人の取り組みを紹介する。

 「らふ」は乳がん体験者の蓮尾久美氏が一昨年結成。蓮尾氏とともに理事となったのは看護師・助産師の南孝美氏、介護者ネットワークを組織する柴本美佐代氏の二人。3人がそれぞれの体験・資格を活かし、がん患者・家族・介護者などに学ぶ場・語る場を提供している。

 マンションの一室に設けたサロンはショールームの役割も果たし、カタログやネットでしか見られないがん患者の生活に必要なウィッグや下着、パッドなどを展示。

 サロンでは乳がん体験者と乳がん患者・家族が対話する「茶話会」を設けている。「相談日」には病気や健康について、市民や患者が看護師の南氏に悩みを聞くことができる。サロンの利用者は昨年4月から1年間で延べ約460人。サロンの利用料は1回500円(お茶菓子代、光熱費など)。

 また柴本氏が代表理事を務める一般社団法人日本エルダーライフ協会主催の「お節介士養成講座」もサロンで開催。制度の利用、家族の問題について必要な情報を提供できる専門家を養成する。

 蓮尾氏は2005年に乳がんを発症。患者同士のコミュニケーションの場としてりんくう総合医療センター(大阪府泉佐野市)内に乳がん患者の会「すみれ会」を2007年に発足。

 「これまで患者会を運営してきて分かったことは、医療についても介護についても利用者や患者に情報が行きわたっていないこと。様々な立場の人が集まることで、必要な時、必要な人に、必要な情報を提供できるような組織にしたい」(蓮尾代表理事)。

 すみれ会の活動はらふが継承。一般社団法人化を機に一般会員、法人会員を広く募っていく。同時にケアマネジャーや看護師ら専門資格者によって組織される「ツナギスト」を構想中。必要なところへ、必要な情報を“つなぐ”役目を果たす認定資格を設ける方針。

 同法人は8月8日、りんくう総合医療センターで市民講座を開催。蓮尾氏と南氏の他、宝塚大学看護学部特任教授・溝口全子氏が「末期がんの父をがん患者である私が自宅で看取った理由」を講演する。

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