メディカル・ケア・サービス(MCS:さいたま市)は、新会社のみらい町内会(東京都中央区)を設立。ICTを活用した生活支援サービスや、認知症高齢者や介護者サポート、e─ラーニング事業など高齢者が安心して在宅生活を続けられるようなサービスを開始する。5年で10億円の売上げを目指す。

 「民間企業として超高齢社会を支えるセーフティネットの維持・構築をしなければならないという思いから、みらい町内会を設立。ICTの積極的な活用により地縁団体である『町内会』としての機能を再構築し、次世代まで続く社会インフラをビジネスとして提案。民間企業による地域包括ケアを実践する」(堂本政浩社長)。

 高齢になるにしたがって地域社会との連携や交流が希薄になる。高齢者世帯の住環境は、自由度がありながらも、生活支援分野では民間の企業努力と高齢者自身の自助努力も必要だ。

 同社では、高齢者単独世帯に向けて、「どこシル伝言板」「おせっかいステーション」「しるべ倶楽部」などを展開していく。

 「どこシル伝言板」は、認知症高齢者や知的障害児の衣服などに貼付したQRコードが印刷されたラベルを、携帯電話、スマートフォンなどで読み取り、伝言板サイトへの入力で家族や介護者の元に連絡できるサービス。

 現在は、保護された際に身元や連絡先が分かるように名前や連絡先などを記載したラベルや札状の布を衣服に縫い付けたり所持したりしているのが主流。また、QRコードを使用したラベルサービスを提供している自治体やNPO法人も増えているが、これらも、問い合わせ先に併記された識別番号などを伝えて本人確認をすることが可能なので、第三者に個人情報が知れ渡る可能性を払拭することができなかった。

 「どこシル伝言板」では、伝言板サイトを通じてやり取りするため、発見者が、家族や介護者の個人情報となる連絡先を開示することなく、直接コミュニケーションをとることができる。24時間、いつでもアクセス可能なのも特徴だ。QRコードラベルには自治体・各種法人などのマークやロゴを印刷することも可能で、OEM的な運用も見込める。また、利用する場合はQRラベルの購入のみでシステム利用料は無料となっている点もポイント。

 利用者は、性別や背格好、髪型、メガネや杖の使用有無などの身体的特徴、保護時に対応が必要な可能性のある疾病などの情報、本名ではなくニックネームなどを入力。また、住所に関しては都道府県と市区町村までの記載。連絡先となる家族や介護者の携帯メールアドレスの掲載は任意で、発見者とは伝言サイトを通じ、チャット形式での会話が可能だ。第一段階では、QRコードにアクセスした履歴が残る仕組みで、第二段階として本人の状況や詳しい住所も任意で入力する設計。

 専用ラベルは2サイズで、30セット1980円、50セット2980円、100セット4980円で提供する。

 「おせっかいステーション」は、タブレット型端末で生活支援や健康生活のサポートコンテンツなどを提供する、ヘルスケア・コミュニケーション支援ツール。

 毎日の生活や健康に関する項目を高齢者自身が行う申告情報だけでなく、バイタルサインや生活環境を計測した客観的情報もタイムリーに収集。必要に応じて家族、医療・介護・福祉関係者などに自動的に情報発信する。コールセンターの医療・介護の専門職員がコンタクトを取れるようになっており、利用者を遠隔サポートする。

 「お互いが負担なく、必要なときに少しだけ手を差し伸べて声をかけるという、人と人とのつながりを支援するシステム。家族や関係者とテレビ電話やメールを活用して、手軽にコミュニケーションをとることができる。サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームなどでも効率的な運営を支援する」(堂本社長)。

 そのほか、教育コンテンツとしてe─ラーニングの「しるべ倶楽部」を運営。法人向けとして、介護事業者による教育やWebサービスのほか、口腔機能向上や、摂食嚥下訓練などの理解を深めるコンテンツを提供。また、介護者が家族介護や認知症の知識を深める情報も網羅。

 「『みらい町内会』の提供するサービスが有効活用され、1人でも多くの高齢者の暮らしが安全で快適になるよう、高齢者介護の知見や経験に基づいてICTソリューション・Webサービスにも積極的に取り組んでいきたい」(堂本社長)。

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