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 11月18日号1面でも報じたが、訪問マッサージ事業を展開するケアプラス(東京都港区)はキャス・キャピタル(同千代田区)が運営するファンドに株式を譲渡した。譲渡の理由や今後の展開などについて山下寿朗社長に話を聞いた。

──株式の譲渡に至った理由は

山下 訪問マッサージの報酬、つまり療養費は、サービス事業者が利用者に代わって自治体などに自己負担分の給付申請をするケースが多いなど、特殊な支払い形態になっています。そのため、サービスを提供してから報酬が実際に事業者の手元に入るまでには5ヵ月程度かかります。事業者としてはその間も人件費などが発生するわけであり、資金繰りが大きな問題となっていました。
 多くの場合、金融機関からの融資を受けることで対応していますが、銀行は審査に時間がかかるなどといった難点があります。こうした問題点を抱えているため、訪問マッサージの市場自体は毎年15~17%ずつ拡大しているのにも関わらず、サービス事業者の成長速度はそれほどでもない、という状態になっています。「金融機関からの融資に依存しない資金調達方法」を考える必要性がありました。

──ファンドへの株式譲渡を選んだ理由は

山下 2年ほど前から、株式の上場、上場会社に株式を譲渡し子会社となる、ベンチャーキャピタルに出資をしてもらう、など様々な方法を検討していました。実際に介護サービスを手掛ける会社数社からは「買いたい」という話をもらったりしておりました。その中でファンドへの譲渡を選んだのは「社名・ブランド名・ビジネスモデルなど、当社がこれまで構築してきたものを変える必要性が最も少ないだろう」と判断したからです。

──キャス・キャピタルを相手先に選んだのは

山下 介護・医療関連事業への投資実績がありましたし、タス・キャピタルが投資した会社を他者に再売却したケースをみても、社名や代表者名などが変更されていないことが大きな理由です。

──新たなスポンサーの下で今後はどの様な展開を考えていますか

山下 ここ数年は新規事業拠点の開設を抑えてきました。しかし新たな資金調達が行えたことで、今後は事業拠点の積極拡大を図っていきます。現在は20拠点ですが、2018年度には35拠点に、20年度には42拠点まで拡大していきます。現在事業所がある地域の周辺エリアで新たに事業所を開設するドミナント方式での展開を考えていますが、マッサージ師の養成校があるなどスタッフ確保が見込める場所については、新規進出も検討します。
 それに伴い人材雇用も加速させます。現在、有資格者の採用人数は年間で40人程度ですが、来年度より年間100人に増やします。売上高は現在約15億円ですが、2018年度には28億円を目指します。

──新規事業などの予定は

山下 現在の訪問マッサージと関連性の高いサービス、例えば訪問リハビリや訪問看護などは自社で手掛けたり、他社とアライアンスを組んだりして展開していきたいと考えています。また、全国には個人経営やそれに近い規模で事業を行っているマッサージ店がたくさんあります。そうした事業所の運営を承継したり、経営をサポートするなどしていくことも検討しています。

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