ソニー・ライフケア(東京都渋谷区)の子会社である、ライフケアデザイン(同)は介護付有料老人ホーム「ソナーレ祖師ヶ谷大蔵」を4月に開設する。企画・開発から運営まで自社で手掛ける同ホームは、ソニー・ライフケアグループとして開設する初の有料老人ホームであり、新ブランドでの展開となる。「顧客視点というソニーのDNAを踏襲し、あるべき介護の品質をつくりたい」という出井学社長に、開設に際しての思いや今後の戦略について聞いた。

──グループで手掛けた初施設を開設されます。

出井 ソニーフィナンシャルホールディングスが「ぴあはーと藤が丘」を買収し、介護事業へ本格参入したのが2013年です。この2年半は、徹底的な顧客視点など、既存の介護サービスにない価値を提供していくためにノウハウの蓄積に専念してきました。これまで培ってきた経験などを踏まえ、「ソニーらしい高品質と安心感」を提供していきたいと思います。

──新ブランドについては。

出井 「ソナーレ」は、「鳴り響く」「奏でる」という意味を持つイタリア語の“sonare”に由来します。事業コンセプトである「Life Focus」の生活視点とケア視点が、入居者の生活と相互に響き合い、安心して豊かな生活を送れるようにサポートしたいという想いを込めています。

──設備面は。

出井 居室の洗面台は車椅子でも使えるように電動昇降機能を装備。また、入居者の状態に応じてサポートができるよう、斜め置きのトイレを設置しています。居室には遮音性の高い独自企画の引き戸を採用し、睡眠とプライバシーに配慮しています。3階のガーデンテラス、各階にはラウンジを設けたほか、リハビリ用の機能訓練室や、理美容室兼歯科診察室のビューティールームなど、入居者の生活を支えるため設備面にもこだわりました。

──入浴環境にもこだわったそうですね。

出井 入浴は大浴場と個浴から選択可能です。大浴場には85インチの4K対応液晶テレビ「ブラビア」を設置しました。美しい景色などを見ながら、リラックスして入浴を楽しめます。ほかにも、天井吊り下げ式のリフトを導入しています。

──「ライフマネージャー」という肩書きのスタッフを配置すると聞きました。

出井 ライフスタイルを考える専任スタッフを置くことで、より充実した老人ホーム生活を入居者に提供していきます。入居者の生い立ちや趣味、価値観を聞き取り、ケアプランなどに反映。一人ひとりに合った生活プランの提案にも積極的に取り組んでいきます。また、豊富なホーム運営経験を持つ人材をホーム長として採用するとともに、看護スタッフの24時間常駐体制などにより、医療依存度が高くなっても、できるだけ長く住み続けられる「終の住み処」を目指します。

──生活についても工夫するそうですね。

出井 午前中は散歩をして太陽の光をたくさん浴びて覚醒を促し、身体的負担の少ない夕方にレクリエーションを行うことで、就寝までの時間をより有意義に過ごしてもらえるよう、工夫をしていきます。入浴も「夜」にシフトして、普通の生活と同じように就寝前にリラックスしてもらうことも考えています。このほか、入眠リズムを管理するスリープマネジメントを導入しました。睡眠計を用いた眠りの「見える化」と、医学的・科学的根拠に基づくスリープマネジメントを推進していきます。

──具体的には。

出井 質の高い睡眠は心身の健康に直結します。より心地よく、安全な睡眠環境提供のため、ドイツ・フェルカー社製介護ベッドを各居室に標準装備。希望者には、体圧を測定し、その人に合ったマットレスをカスタマイズします。身体状況に応じてカスタマイズ可能にするなど最適な睡眠環境を用意しています。

──今後は。

出井 2017年にさいたま市での展開を考えていますが、「量を決めるのは質」という考えのため、当面は入居者に支持される施設づくりに注力していきます。

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