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 東京海上日動グループは7月、「ヒルデモア」「ヒュッテ」ブランドで高級有料老人ホームを運営する東京海上日動サミュエルと「みずたま介護ステーション」ブランドで在宅介護サービスを展開する東京海上日動ベターライフサービスを合併させた。(商号は東京海上日動ベターライフサービス)。4月に社長に就任した中村勇氏に、合併の狙いや他業種から相次ぐ介護業界への新規参入に対する考えを聞いた。

──合併の狙いは

中村 在宅介護と居住系という事業内容が大きく異なり、風土も異なる企業の合併によって得られるメリットは2点ある。
 1点目は、お互いのノウハウを融合させることでサービスの質向上に繋がること。2点目は訪問・居住両方のサービスを持つことで経営が安定すること。
 今後生き残っていくためには介護保険に依存しすぎないことが重要と考えている。当社の訪問介護では以前から利用者の細かい要望に応えるために保険外サービスを手掛けてきた。そのノウハウを活かしたサービスを施設入居者にも提供していきたいと考えている。当社の住宅はハイエンド層がターゲットなので、保険外でも、価値のある時間を提供できるサービスの需要は大きいだろう。

──人材の交流については

中村 今後は積極的に人材の交流を図っていきたい。
 例えば、住宅勤務では夜勤があるため、職員のライフイベントによって勤務を継続することが難しい例が出てくる。そのような職員に子育ての間だけ訪問介護に入るなどといった働き方が提案できる。逆に、訪問介護の経験しかない職員が住宅勤務にチャレンジすることもできる。このように職域を広げることが働きやすい環境作りに繋がり、離職率も下がると考えている。
 また、旧ベターライフには認定ケアマネジャーが15名いるため、サミュエルの住宅を利用することでそのネットワークを最大限に活かせると考えている。

──合併は職員の採用や離職防止にどのような影響を与えるか

中村 介護職員は体制が整っている職場で働きたいと願っており、規模が大きい企業に集まる傾向がある。そのため、これまで年に3、4ヵ所の新規出店に留まっていた訪問介護事業所の開設ペースを加速していかなければならないと考えている。
 また、離職防止にも効果的だ。もともと2社とも離職率は低い方で、旧ベターライフで12%程度、サミュエルで18%程度(キッチン職員含む)であった。合併後は施設職員の離職率が目に見えて低下しており、今後は旧ベターライフ程度まで下げることが目標だ。

──他業種からの新規参入が増加し、業界再編が進んでいるがそれをどう捉えているか

中村 その動きは賛成だ。ガバナンスがしっかりとしており、離職率が介護業界よりも低い企業と共に業界のモラルアップを図りたいと考えている。
 東京海上日動グループの本業である保険事業では、全国に6万店の代理店を有している。そこの顧客の介護の相談を受けることで介護事業の拡大が期待できる。保険業で長年培った信頼感・安心感を介護サービスに活かしていきたい。新規事業よりも既存の訪介、有老、サ付き事業を強化していく。
 また、保険業で広く海外展開をしている知見を活かし、外国人介護人材登用にも積極的に取り組みたい。

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