関西と首都圏で有料老人ホームを運営するチャーム・ケア・コーポレーション(大阪市)は、来期以降も年間600室程度の開設を進めていく計画だ。今後の事業展開などについて、下村隆彦社長に話を聞いた。

──ホームの開設に積極的です。

下村 当社は6月決算ですが、今期は5月に兵庫県西宮市の「チャームスイート仁川(93室)」、東京都調布市の「チャームスイート調布(84室)」、それと江戸川区の「チャーム東葛西(57室)」の開設を控えており、これで38ホーム、2706室体制となります。
それ以降は、現在着工している物件が10棟あるほか、地主との契約を行っているなど計画段階の物件もいくつかあり、2019年6月期末で60ホーム、4000室体制としていきます。

──エリアや、価格帯などは。

下村 今期末時点で、居室数ベースで首都圏・関西の比率は2対8ですが、今後は首都圏を強化し、2019年6月期末で3対7としていく予定です。
また価格帯についてはアッパーミドル~富裕層向けの物件を積極的に開設していきたいと考えています。今年2月、高価格帯の新ブランドとして「チャームプレミア」を東京都新宿区に開設しました。これにより、当社は比較的低価格の「チャーム」、中価格帯の「チャームスイート」と併せて3ブランドでの展開になります。
今後は関西については「チャームスイート」以上のブランド展開とし、首都圏の高級住宅地を中心に「プレミア」を展開していきます。「プレミア」については、今年8月に世田谷で開設予定ですし、まだ詳細はお話しできませんが、ほかにも都内の超高級住宅地で開設計画があります。

──なぜ、高価格帯物件なのですか。

下村 例えば「チャーム」を例にとると、地域にもよりますが入居一時金をもらわない場合、1人当たりの月額費用は介護保険自己負担を除いて17~18万円程度です(関西地区の場合)。それに対して「プレミア」は月額50万円~80万円程度の設定です。つまり、プレミアの方が入居者1人当たりの月額収入が30万円~60万円程度多くなります。これはいわば介護保険外収入です。2018年度以降の介護報酬改定に大きな期待が持てない以上、経営の安定のためには保険外収入を増やす必要性があります。また、スタッフの処遇改善にも取り組んでいますが、その原資の確保のためにも保険外収入が重要となります。
さらに、入居者1人当たりの収入が多ければ、より少ない定員数のホームでも採算がとれます。小規模なホームであれば、スタッフ採用も、入居者募集活動も大規模ホームに比べてそれほど苦労しないというメリットもあります。

──「プレミア」では、どこで特別感を出していくのですか。

下村 「傾聴」にこだわります。入居者一人ひとりに対し、必ず一定の時間を設け、コンシェルジュが話し相手を務めたり、様々な要望を聞いたりします。食事についても、外部からシェフを招いての食イベント開催などを行っていきます。
また、希望者には朝日新聞社と提携して、利用者の自分史動画を作成します。記者が入居者の人生をインタビューし、思い出の写真などを掲載することで、家族にメッセージを残すことができます。通常であれば、制作には15万円程度かかりますが、キャンペーンとして一定期間内に「プレミア」へ入居をした人には、当社で制作費用を負担しています。

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