地域のあらゆる社会資源を活用し、見守りや支え合いのネットワークづくりに取り組んでいる「おおた高齢者見守りネットワーク」(愛称・みま〜も)は、大田区地域包括支援センター入新井の呼びかけで生まれた。全国に広がる「みま~も」の取り組みについて社会医療法人財団仁医会牧田総合病院(東京都大田区)の在宅サービスセンター長でもある澤登久雄センター長に話を聞いた。

── 取り組みのきっかけを教えてください

澤登 私がセンター長になった2007年頃、大田区に当時20ヵ所あった地域包括支援センターで月に1万件の相談を受けていました。しかし、相談に来られるのはサービスと繋がることができる人で、問題なのは相談に来ない人や来られない人。地域を巻き込み、面で支える仕組みをつくることを目標に、2008年に仲間を集めて発足したのが「おおた高齢者見守りネットワーク」です。地域住民にキーホルダーを配る取り組みのほかセミナーや「みま〜もステーション」の運営を行っています。持続可能な仕組みにするため、助成金に頼らず企業などから協賛を募っており、今では94団体から協賛を得ています。

── 見守りキーホルダーが好評と聞きました

澤登 高齢者見守りキーホルダーは、高齢者が外出先で突然倒れ、救急搬送された際などに迅速に住所や氏名などが確認できるシステムです。管轄の地域包括支援センターで、個人情報に対応する「個人番号」の入ったキーホルダーを配布しています。情報は区の情報システムと連携します。システム運営上、登録情報は最新かつ正確というのが不可欠で、重要になるのが「登録情報の更新」です。更新のため年1回、誕生月に管轄の地域包括支援センターに来てもらうことを原則としました。2012年4月から、「大田区高齢者見守りキーホルダー事業」として、65歳以上の住民に、キーホルダーを渡しています。元気な人が登録のために訪れるようになり、まだ介護やその他の支援が必要のない段階から、地域包括支援センターの存在を知ってもらう機会になりました。大田区の取り組みが評価され来年の3月までに東京23区の半数以上で導入されるようです。全国からの問い合せや反響も大きく、鹿児島市や大阪府岸和田市、群馬県太田市などの自治体でも事業がスタートしています。

── 商店街の空き店舗活用

澤登 2009年より賛助会員である有料老人ホームを拠点に月1回開催してきた食事会の発展形が、「みま〜もステーション」です。2012年8月に商店街の閉店した店舗を改修して自由に使えるトイレや休憩場所を設け、地域コミュニティの活性を担う「アキナイ山王亭」をオープンさせました。「みま〜もステーション」の拠点となっています。今後も地域の資源を活かしながら、住民の活動の場と機会を提供していきます。

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