厚生労働省は4月26日、社会保障審議会医療保険部会を都内で開催。保険者における予防・健康づくり等のインセンティブの見直しに関する報告と、都道府県におけるガバナンス改革についての議論、「働き方改革実行計画」の報告が行われた。

保険者インセンティブは、自治体の病気予防などの取り組みを後押しして医療費の膨張を抑えるためのもの。補助金としての支出よりも大きな効果が得られるかどうかが焦点だ。

2015年の国保法等改正において、(1)市町村国保について保険者努力支援制度を創設し、インセンティブを交付する(昨年度より前倒し施行)、(2)特定検診等の実施状況のみでなく、がん検診や事業主との連携などを評価する(来年度より施行)、との仕組みに見直される。2018年度以降は、後期高齢者支援金の加算率・減算率の引き上げや保険者努力支援制度の創設などの取り組みにより、検診実施率や保険料収納率を向上させる方針だが、多くの委員が「支援金の財源は国が用意すべき」とした。

「都道府県におけるガバナンス改革の強化」について、都道府県は現在、医療費適正化に取り組んでいるが、18年度以降は都道府県が国保の財政運営を担い、重複投薬・多剤投与の適正化、生活習慣病の重症化予防などに向かう。

全国町村会副会長の渡邊廣吉委員は「年齢構成では説明できない地域格差によって交付金が加減するようでは、地域住民に負担を強いることになるのでは」と言及。また、全国市長会国民健康保険対策特別委員長の岡﨑誠也委員参考人は「日本の医療は殆ど民間が担っている。都道府県でどうにかできる問題ではないのに、取り組みが進まないために減算というのは望ましくない」とした。

なお、今月20日の社会保障審議会医療部会では「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」がなされている。同会では、検討会が今月6日に塩崎恭久厚労相に提出した報告書の内容に対する不満が続出。医師の偏在是正など、医療従事者の働き方に多様な提言がなされたが、多くの委員が「ビジョン検討会は各審議会などの上位にあり、報告書の実現を『指示』していると感じる」「資料の数字が実態に合っていない」などと発言。医師偏在対策については5月以降、集中的に議論する方針だ。

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