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 ケア21(大阪市)は雇用形態の見直しなど介護スタッフの処遇改善を積極的に進めている。依田平社長に具体的な取り組み内容などについて話を聞いた。

 

 

──スタッフの処遇改善を進めています。
依田 今年4月1日から訪問介護の非常勤ヘルパーを除くすべてのパートタイマーを有期雇用から無期雇用に切り替えました。こうした取り組みは介護業界では初のことです。

 

──こうした取り組みを行った理由は。
依田 当社の全従業員における正社員比率は62%ですが、これを80%にするのが目標です。本当は100%が理想なのですが、従業員自身が望んでパートタイマーとなることもあります。しかし彼らはパートタイマーとして働くことは望んでいても、自分の生活が不安定になることは望んではいません。今までのように1年ごとの契約更新では「1年後はどうなっているだろう」という不安が常にあり、将来設計も立てにくかったと思います。

 

──給与面などでの処遇改善は。
依田 現在、現場スタッフの平均年収は380万円ですが、これを400万円にすることが目標です。そのための原資が必要です。これまでは事業拠点の拡大という売上重視の方針でしたが、今後は利益重視の経営を進めていきます。そのためにはIT化の推進などで業務の効率化を図り、本社機能のスリム化などの取り組みを行っていきます。顧客サービス品質の低下に直結しない部分についてはコストの見直しを図っていきます。

 

──ヘルパーの働き方などに変化は。
依田 現場についてもIT化を推進し事務仕事を減らすと同時に、事務仕事はなるべく専門のスタッフに行ってもらうようにし、ヘルパーが介護以外の仕事をしなくてもいい環境を作り出します。

 

 例えば、これまで、訪問介護事業所のヘルパーが1日4件訪問して、夕方に事務仕事を行っていたとします。事務仕事がなくなれば1日5件の訪問ができます。そうすればヘルパー1人当たりの売上が増えます。ヘルパーは元々「介護がしたい」という思いがあって入社していますので、利用者のケアの時間が増えればモチベーションの向上にも繋がります。
 訪問介護は、高齢者住宅やデイサービスなどと違い事業所の利用者数に上限がありませんので、工夫次第では大きな収益をあげることができると考えています。

 

──となると、今後の新規開設は訪問介護が中心になりますか。
依田 そう考えています。一部の市町村が、グループホームなどの指定に際して「介護事業者が建物の所有者から借り上げる賃料と入居者に貸し出す賃料の間に差額を設けてはいけない」などといった指導をするようになっており、居住系では利益をあげるのが難しくなってきています。そうした点も考えると、今後は居住系の新設は抑え気味にならざるを得ません。

 

──開設エリアについては。
依田 現在の事業比率は関西圏2・首都圏1ですが、これを早々に同じ程度にしようと考えています。したがって新規開設は首都圏が中心になっていくでしょう。

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