「特定技能」来年4月開始へ
外国人人材の受入れ拡大を目指す、出入国管理法(入管法)改正案が11月27日、衆議院で可決された。今国会で参議院も通過すれば来年4月に施行される見通しで、介護分野において「特定技能」という新しい制度での外国人人材の就労が可能になる。

 

 

「来日時に試験」介護では困難か
これにより、対象職種で一定レベル以上の技能を持った外国人人材は日本での就労が可能となる。特定技能は1号と、より専門性の高い業務である2号に分類されるが、介護は1号となる見通しだ。
特定技能の資格で日本に滞在、就労するには、一定以上の技能水準や日本語能力が必要なため、来日に際して試験が課せられる予定。
この場合、建設業など、来日希望者の母国でも存在する業種・職種であれば、母国滞在中に、日本が求める技能水準を得ることができる。しかし、介護は東南アジア諸国などではまだ産業・職業として確立されておらず、来日希望者が母国で十分な技能を学ぶことは事実上不可能だ。このため「介護では試験に合格して来日・就労というルートは非現実的でしょう。外国人技能実習生は、日本で3年の実務経験を踏めば、『十分な技能がある』とみなされ特定技能の試験が免除されます。まずは技能実習生として来日してもらい、3年経過した時点で特定技能に切り替える、という方法が一般的になると思います」(ハンディネットワークインターナショナル春山哲朗社長)という。

 

 

介護業界、即効性は期待薄
このため、実際に、介護分野で特定技能での就業者が誕生するのは3年先とみられており、目先の介護業界の人材不足を解消するカンフル剤とはならないと考えられる。

 

現在、技能実習生を受け入れたり、今後受け入れを予定・検討したりしている介護事業者にとっては「本人が希望すれば、3年後に特定技能に切り替えての就業も可能になる」という選択肢が生じる。しかし、特定技能には、技能実習生と異なり「転職の自由」が認められている。特定技能に切り替わった瞬間に、給与や人間関係などを理由に他事業者に転職してしまう、といったリスクも発生する点には要注意だ。
特定技能の対象となる職種をどうするか、試験はどのような形で実施するのか、などといった点について、政府は「法律施行後に定める」としており、現時点では未確定な部分が多い。介護業界としては、今後の動向を注視する必要があるだろう。

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