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新生銀行(東京都中央区)は、ヘルスケアマネジメントパートナーズの投資ファンドが出資する合同会社(SPC)に対して、大阪府内の総合病院を対象不動産とするノンリコースローン(非遡及型融資)を実施した。同行において病院不動産を対象としたノンリコースローン実施は初の取り組み。

 

 

今回の融資は日本政策投資銀行との協調融資で、総額約25億円。内訳は非公表。
病院を運営する医療法人は、不動産をSPCに売却して資金を調達する。新たな病院不動産の所有者となるSPCと賃貸借契約を締結し、引き続き病院運営を行うリースバック取引だ。経営が安定しており、かつ含み益のある病院不動産を抱えている場合には、売却により相当額の資金を捻出することで資本増強のメリットを享受できる。

 

一般的には、病院が資金調達する際、民間金融機関などに比べ低利で貸し付けを行う独立行政法人福祉医療機構を利用するケースが多い。今回のケースが該当するかは不明だが、あえて医療法人が含み益のある病院不動産を売却して資本増強する動きには、一定規模以上の病院に課せられる外部監査の義務化が影響しているとみられる。
一定規模とは、「医療法人で負債額が50億円以上、または収益額が70億円以上」、「社会医療法人で負債額が20億円以上、または収益額が10億円以上」となっており、3月決算の場合は2019年3月期決算から適用される。これらの医療法人は貸借対照表(B/S)・損益計算書(P/L)をホームページや官報などで公告しなければならない。

 

今後、医療法人に対し、行政が新設の許認可を与える際に形式的にでも債務超過状態にある場合にそれが障害となる可能性があるのではと懸念する声もある。
オフィスやマンションの不動産流動化と違い、病院不動産の流動化はモデルケースが少ない。金融サイドにも高度な病院ファイナンスの知見が求められる。
新生銀行は2010年より介護・医療業界への融資などを専門的に手掛けるヘルスケアファイナンス部を創設。業界に対して多岐にわたるファイナンスを実行。有料老人ホームやサ高住に対しては総額1000億円の実績を有している。SPCは、ノンリコースローン期間終了後、病院不動産の賃借人である医療法人、ヘルスケアREITや不動産ファンドなどに売却することが想定されている。新生銀行はこうした出口のパイプも豊富に持つ。

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