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地域ニーズ引き出す

医療法人元気会(埼玉県所沢市)が運営するわかさクリニックは、内科、整形外科、神経内科、泌尿器科に加え多くの専門科があり365日無休の外来診療と在宅医療を展開している。昨年3月に開設した地域のコミュニティスペース「オレンジタウン」の2階に在宅医療課・居宅介護支援事業所を移転して、地域に根差した医療を展開している。間嶋崇理事長に話を聞いた。

 

 

――在宅医療にも力を入れている。
間嶋 通院困難な患者の自宅で過ごしたいという要望に応えるために5年前より、訪問診療を開始した。
オレンジタウンの2階に在宅医療課・居宅介護支援事業所を移転することで、スタッフが気軽に患者の相談に応じたり、1階の食堂で地域住民とご飯を食べたりして交流を深めている。
患者数は約900名、今年は1000名を超えるだろう。患者の約2割が外来から診ていた患者だ。
2017年の看取り数は189名、昨年は218名と増加している。紹介時に余命が1週間とは知らなかったなど、失敗事例を毎日のカンファレンスで共有している。

 

――カンファレンスで工夫している点は。
間嶋 医師、看護師、薬剤師など多職種、40名程度が参加している。外部のスタッフはスカイプを通じて参加している。①前日亡くなった人、②入院・救急搬送の振り返り、③当日診療する患者の情報、④がん患者の様態、の4項目は毎日確認している。
専門職の意見を積極的に取り入れている。例えば、意識障害を起こした高齢者について、薬剤師の意見を聞くと薬が原因だったと指摘されるなど、難しい症例も解決できる。
また、カンファレンス参加と診療への同行が、埼玉県立大学、埼玉医科大学など埼玉県内の4大学による専門職連携実践実習や防衛医科大学のカリキュラムに組み込まれており、医師、看護、PTの学生たちが年間20名程度参加している。

 

――オレンジタウンの取り組みについて。
間嶋 地域住民に向けて、昭和の映画をダイジェストで楽しめる「昭和キネマ館」や健康体操教室、在宅医療セミナーなどを開催している。多世代の集いの場となるように子供向けのダンスレッスンや、エクササイズ教室も行っている。
2階には、コールセンターを設置して窓口を1本化した。外来、在宅、事務など専門部署につなぐことで、業務を効率化させている。5名のスタッフで、1日300件程度の電話に対応している。

 

――地域に向けた活動を行っている。
間嶋 昨年11月に地域住民の医療・介護などの悩みに対応する「医療と介護の相談室」を開設した。「家に手すりを取り付けたい」「習い事がしたい」など、日常生活の相談にも応じている。
相談者はオレンジタウンの1階の相談ボックスに悩み事を投函、専門分野のスタッフが電話もしくは、匿名の際は掲示板に答えを貼り出して対応する。
診察後などに看護師やケアマネが相談ボックスを案内しており、1日3~4件程度の投函がある。地域のニーズを引き出して、貢献できることを探し出したいと思う。

 

――今後について。
間嶋 当法人では、困っている人がいたら、見て見ぬふりをしないで対応している。オレンジタウンでの勉強会やイベントなどを通じて、専門職と地域住民の輪を広げながら地域に貢献していきたいと考えている。

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