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ユニットリーダー担うEPA元候補生も

 

社会福祉法人千里会(横浜市)は、2009年以来、EPAにより主にインドネシアから介護福祉士候補生を受入れ続け、今日では特養の外国人間のリーダー、さらにはユニットリーダーとして活躍する人材も複数存在するなど、着実に定着を進めている。

 

特別養護老人ホーム2施設、保育所などを運営する千里会は、2009年以来毎年、EPAによりインドネシア人を中心に介護福祉士候補生を受入れてきた。19年までで累計80名。現在、候補生と資格取得者を合わせ49名が新横浜パークサイドホーム、第2新横浜パークサイドホームの2つの特養で働く。個室ユニット型の後者では4名のインドネシア人職員がユニットリーダーを務めるなど、同法人で外国人職員は既にマネジメントを担う一翼になっている。

 

09年に候補生8名を受入れた際、まず大切なのは資格取得者を出すことだった、と牧野裕子法人統括部長は話す。「安心感が出て一つの目標になりますし、結果が見えることで関係がきっちりできてくる、と思いました」

 

 

神奈川県や横浜市では外国人介護福祉士候補者に関する各種学習支援策がとられているが、当時は今より用意された専門学校の授業数も少なかった。そこで、法人で試験に出る言葉の漢字と読み、意味をまとめた教材を作成。宿題・テストや学習指導日を通じ、最初の2年は牧野法人統括部長自ら指導。日本語の難しい言い回しを拾って追加補習をしたりもした。

 

専門学校の授業数などが増えた現在はもう行っていないが、補習希望者には補習を行う。一方で同法人の場合、学習時間を週40時間勤務の中には組み込まず、シフトの組み方のサポートはするが、専門学校への登校も学習も、公休・有給休暇を含むそれ以外の時間にさせるようにしている。不公平感がないようにするためだという。

 

 

こうして、初年度に受入れ国家試験を受けた7名のうち5名が合格。資格取得者から今度は現場でリーダーになる人も出て、その人らが新たに来る外国人も現場で導く立場に立つ、という循環がつくり出されている。「リーダーには、日本語の理解力があり、駄目なことは駄目と伝えられるリーダーシップが取れる人を選んでいます」(牧野法人統括部長)。

 

利用者やその家族とこれまでに大きなトラブルはなく、むしろ「『外国人の方がやさしい』『ていねい』と言われることもあります」と牧野法人統括部長。「ただそれは、きちんと教えられる日本人もいてこそ。わかりやすい説明、話し方が日本人職員もできているのだと思います」

 

外国人職員にはインドネシアからのイスラム教徒が多く、断食月など習慣上の違いもあるが、そうした違いを理解し合ううえで私生活上の付き合いも効果を発揮している。「仕事が終わった後に日本人の人も一緒にフットサルやバレーボールに行ったりしています」とEPAで来日、資格取得後に同施設へ転職し、働く看護師のアリエフ・ジュナイディさん。後編では実際に働く当事者も紹介する。(9月18日号に続く)

 

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