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---【第19回】今からでも遅くない賢い介護技能実習生の活用術---

 

介護職種の入国要件

筆者がセミナーに登壇していると、技能実習生が日本に入国できる要件について質問されることが多い。他職種と同様に誰でも入国できると誤解している方も多いので、解説しておきたい。

 

実習生として入国するためには、介護職種では日本語能力試験N4以上を取得していることが必須となる。しかし、要件はそれだけではなく「前職要件」なるものも存在する(下記参照)。簡単な言葉に言い換えると、「母国内にて介護職種の経験者に限る」ということ。だが、海外では日本の介護に当たる概念がない国も多い。では、どうすればよいのか。

 

 

介護の質を担保
ポイントは3点ある。1点目は、現地の教育機関で、同種の業務に関連する教育課程を修了している場合(修了見込みも含む)だ。専門学校などで看護課程を修了した人などがこれに当たる。

2点目は、実習を行う必要性を具体的に説明でき、実習を行うために必要な最低限の訓練を受けている場合(2ヵ月以上かつ320時間以上の課程)。訓練を受ける場所は、介護施設や病院などが該当し、そこで証明書を発行してもらうことで要件として認められる。

3点目は、受入施設か監理団体と送出国との間の技術協力上、特に必要があると認められる場合。ただ、これを認めるとなんでもありとなるため、該当例は聞いていない。

 

 

このように、他職種とは異なり、誰でも介護職種の実習生として入国できるわけではないのだ。それには、①介護サービスの質を担保し、利用者の不安を招かない、②ミスマッチを防ぐ―などの重要な意味がある。

 

 

また、ハードルの高い介護職種を選ぶ実習生は、モチベーションが高い人が多い。しかし、日本に入国後、受入施設で満足な教育が受けられなければ、モチベーションは下がってしまう。せっかくの高い学習意欲を削ぐことなく、向上させるためには、入国後に介護や日本語の教育をしっかり行うことが重要だ。だからこそ、入国後に教育面でもフォローしてくれて、コンテンツも充実している監理団体と契約することをお勧めしたい。

 

 

◆介護職種における前職要件の具体的な例

・外国における高齢者もしくは障害者の介護施設等において、高齢者または障害者の日常生活上の世話、機能訓練または療養上の世話等に従事した経験を有する者
・外国における看護課程を修了した者または看護師資格を有する者
・外国政府による介護士認定等を受けた者
(出典:厚生労働省「技能実習『介護』における固有要件について」より引用)

 

 

庄司孝正

ライフケア医療介護事業協同組合 専務理事

1999年から大手企業グループで介護保険制度スタートに伴う新規事業立ち上げプロジェクトに参画。以降およそ20年にわたって介護業界に身を置き、施設運営や企業経営などに従事。2017年からライフケア医療介護事業協同組合の専務理事を務めている。現在は監理団体での外国人技能実習制度に関する業務に携わるほか、介護分野における同制度の普及・啓発に向けた活動を行う。

 

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