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【新連載】これだけやれば敏腕施設長

本紙の連載をはじめて、今年でちょうど10年目となります。今年は新型コロナウイルスの影響で、介護業界だけでなく日本が、いや世界全体が大きく変わる、文字通り〝大変〟な1年となりそうです。そんな時期に施設長をつとめるあなたに、今号から〝敏腕施設長〟となるためのメソッドをお伝えします。ぜひ1つでも多くの成果を掴んでください。

 

 

 

■施設長で99%決まる!

関西のある施設では、離職率が1年間で40%と極めて高い水準でした。辞めているのは、事務スタッフとリーダークラスの職員。こうしたキーマンが次から次にいなくなったら、どれだけ苦しい状況になるかは、容易に想像がつくはずです。しかし解決策は、驚くほど簡単なものでした。施設長が交代したことによって、離職はピタッと止まったのです。

 

 

 

前任の施設長はベテランで、介護事業に明るく、業務スキルも高かったのですが、会社に対して不満を持っていて、口から出るのは「面倒くさい」「なんで俺がこれやらなきゃならないんだ」とグチばかりでした。それをいつも近くで聞いていたのが、リーダークラスや事務職。彼らが辞めるのも無理はありません。

 

 

 

一方の後任者は、新米施設長ですが根っから明るい人です。大きな声でケラケラと笑いながら、1日中、冗談ばかり言っています。出勤したらすぐに施設中をラウンドし、入居者だけでなくスタッフにも「◯◯さん、昨日、休みだったよね?ゆっくり休めた?」「◯◯さん、夜勤中は何もなかった?お疲れ様でした!」と声をかけて歩きます。返答するスタッフはみな笑顔。

施設長の交代によって、給与が上がったわけでも、休みが増えたわけでも、業務負担が減ったわけでもありません。ただ〝人物〟が代わっただけで、施設の雰囲気がガラリと変わり、離職がなくなったのです。
「経営はトップで99%決まる」という言葉がありますが、同様に「運営は施設長で99%決まる」のです。

 

 

 

■〝あり方〟に〝やり方〟を加える

このように、施設トップであるあなたが、まず習得すべきことは「施設長としての〝あり方〟」です。
特に施設長就任直後は、覚えなければいけない業務が盛りだくさんで〝やり方(テクニック、業務手順)〟ばかりに目が行きがちですが、それよりもまず、スタッフ、利用者、家族から信頼されるような言動、立ち居振る舞いを身につけることに専念するのです。

 

 

 

現場からの施設長に対する不満の声は、だいたいこんなものです。

・質問に対する回答が遅い(ない)
・いつも不在でどこにいるかわからない
・事務所ばかりにいて、現場に顔を出さない
・現場のことを理解しようとしない
・ほめてくれない

 

 

 

これらはすべて、テクニック(スキル)不足によるものではありません。「意識」と「行動」の問題です。例えば「いつも不在で〜」という不満は、施設にいないことに対して感じているわけではありません。「相談したいときに、相談できないこと」に対する不満です。これを放っておくと、最悪の場合には「外で油を売っているに違いない」という疑念に発展します。

 

 

 

この不満を回避するための〝あり方〟は、以下の3つです。

①居場所を常に明らかにする
②毎日、個別に(朝礼などではなく)声をかけて相談しやすい関係をつくる
③定期的に面談などを実施し、相談できる仕組みをつくる

 

 

 

ほかにも、明日から実践できる〝あり方〟をお教えしましょう。スタッフとの会話では、前述の新米施設長のように、以下のような点を意識すると良いでしょう。

□相手の名前をつけて声をかける
□相手の方に体を向けて話す
□仕事に関係ない話題を加える
□会話の最後に「ありがとう」をつける

 

 

 

たった4つです。これならすぐにでも実践できるはずです。
このように、施設長としての〝あり方〟が実践できるようになったら、次はそこに〝やり方〟を加えていくのです。

 

 

糠谷和弘氏
㈱スターコンサルティンググループ 代表コンサルタント

介護事業経営専門のコンサルティング会社を立ち上げ、「地域一番」の介護事業者を創り上げることを目指した活動に注力。20年間で450法人以上の介護事業者へのサポート実績を持つ。書籍に「介護施設長&リーダーの教科書(PHP)」などがある。

 

 

 

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