全国で深刻な病床不足

 

新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け、遂に非常事態宣言が全国を対象に発令。患者数増大はとどまる気配がなく、医療崩壊は瀬戸際の状況を迎えている。感染症指定医療機関以外での受入れや自治体の借上施設への入所、自宅待機が実施され、専門外のスタッフも患者対応が必要な事態に陥っている。

 

 

 

病院外の対応リスク

 

新型コロナ感染症の患者数や感染者用の病床数などを都道府県単位にリアルタイムで表示する「新型コロナウイルス対策ダッシュボード」が医療・介護従事者の間でも評価されている。 政府や各地方自治体、一般社団法人日本呼吸療法医学会、公益社団法人日本臨床工学技士会などが公表しているオープンソースに基づき、累積退院者数、死亡者数、PCR検査の陽性者数に加え、患者数に対する病床数割合や稼働中のECMO(体外式膜型人工肺)の台数などが一目で分かる仕様だ(図参照)。

 

「新型コロナウイルス対策ダッシュボード」のトップ画面(画像は2020年4月14日時点)

 

 

同ダッシュボードによると、17日時点の感染指定医療機関の病床数は全国で7982床、患者数は7388人で病床数よりも患者が下回り、対象病床使用率(参考値)は92.5%となっている。

 

しかし、都道府県別にみると、東京都237%、神奈川県226%、福岡県140%、大阪府134%、千葉県192%、兵庫県141%、埼玉197%と、患者数が病床数をオーバー。さらに患者の絶対人数は少なくても対応病床が元々少ない県では病床不足が顕著で、高知県200%、山形県187%、群馬県166%など深刻な状況だ。

 

 

 

厚生労働省は日本医師会を通じ、全国の一般病院に新型コロナ感染症患者など受入れを要請。増床や新たな病院の開設などに必要な手続きの簡素化など臨時的な取扱いを周知している。具体的には、地域医療構想調整会議での協議や都道府県医療審議会の意見聴取を要しないことなどで緩和しているが、反応は芳しくない。

 

全国的に、院内感染で新規患者の受入れを停止する基幹病院も増えており、病床ひっ迫の解消のめどは立たない。

 

 

 

医療関係者は「マスクや消毒液、フェイスカバー、防護ガウンなどの不足に加えてスタッフの疲労もピークで、院内感染の発生リスクは高い」と現場の状況を説明する。さらに専門外の一般医療機関で受入れる場合、対応が不十分だと院内感染ケースの増大や感染症以外の地域医療崩壊も懸念される。

 

 

 

日本医師会総合政策研究機構(東京都文京区)予測では、ピーク時の発症者を約42.6万人、入院患者22.5万人、重症患者7557人を見込んでいる。

 

 

 

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