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新型コロナ禍において、要介護高齢者を抱える介護の現場は緊張の連続だ。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、まだ終息は見込めない。「ウィズコロナ」で介護事業運営はどのように変化していくのか。事業者トップにコロナの影響と今後を聞いていく。今回は社会福祉法人基弘会(大阪市)川西収治理事に話を聞いた。

 

川西収治理事

 

 

──新型コロナの感染状況は

川西 特養の入居者で2人、職員で2人が感染した。感染発覚後、2週間は外部の人の出入りが禁止。特養に併設しているショートステイの利用者は、家族で面倒がみれるのであれば自宅に帰るよう行政からの指示があった。

 

 

 

──対応について混乱はなかったか

川西 インフルエンザやノロウイルスなどの感染症対策はこれまでも徹底して行っていたため、運営上で大きな混乱は起きていない。

 

運営するデイサービスと道を挟んだ向かいにある病院でクラスターが発生した。テレビでも大きく報道されたこともあり、目の前にあるだけで「関連法人なのか」など問い合わせの電話が殺到した。

 

 

 

──利用率への影響は

川西 5月に入り、特養併設のショートステイ10床の利用率は6割ダウン。33名定員のデイサービスは13%ダウン、35名定員の通所リハは51%ダウンと大きく下げた。

 

デイは中重度の利用者が多くコロナでも影響は限定的だったが、やはり軽度が多い通所リハは利用控えが大きかった。

 

 

 

 

──感染者が出たから利用控えが起きたのか

川西 通リハは感染者が出ていない。やはり感染を恐れて利用者が外出自体を控えていたためだ。一方でデイの中重度の利用者はコロナ禍であっても通わざるを得ないという理由が大きいだろう。

 

 

また、コロナで利用を控えるか否かに影響するのは、家族同居の有無だ。独居・高齢者のみ世帯は比較的利用を継続している。同居の場合は家族が利用を止めるケースが顕著だ。職員でも家族から出勤を止められるということもあった。逆にコロナ禍においても出勤を続けてくれた職員には賞与で報いたい。

 

 

 

──第2波・第3波に向けた課題は

川西 感染者が発生してしまった場合の対応については教育の徹底、マニュアル化により、そう易々とオペレーションが崩れることはないだろう。感染症対策は全社的な知識向上、医療連携をさらに強化していく。

コロナ禍においても利用を続けた高齢者、及びその家族に介護サービスの真のニーズがあるのかもしれない。レスパイトは絶対に必要だし、利用者の自宅での生活サポートについても考える必要がある。

 

 

コロナを経験し、あらゆる事態を想定してオペレーション、経営上のリスクを分散させなければならないと強く感じている。

 

 

 

 

──緊急事態宣言解除後での変化は

川西 6月に入り利用者は平常時に近い。グループにある内科クリニックでも5月は外来が8割減となったが、6月は戻り始めている。

気になるのは、明らかに軽い症状の高齢者の入院が増えたことだ。コロナ禍において病院の経営は相当に厳しかったのだろう。介護側には連携病院とのしっかりとした対話が求められる。

 

 

また、食料など災害対策のための十分な備蓄はあるが、そのほか近隣に冷凍倉庫を借りて食材1ヵ月分を備蓄した。いつどこで物流に影響がでるかわからない。

 

特養では合計4名がコロナに感染

 

 

──業界問わずコロナによりオンライン化が進んだ

川西 グループ集合研修、業務指示・日報などの報告はオンラインで十分だ。ただ、3階層くらいが参加する会議はリアルの場が良いと考えている。オンライン会議では上長が話すだけで議論になりにくく、表情やしぐさがわからないため本当の意味で納得感のある会議にならない。

採用面接でも初期フェーズでは活用できると考えている。いずれにしてもオンライン活用については早急にルール化する必要がある。

 

 

 

 

 

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