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6月1日、大手介護事業者ケア21(大阪市)の新社長に依田雅前取締役副社長・福祉事業本部長が就任した。就任の経緯、コロナ禍の最中での企業の舵取り、今後の事業戦略などについてインタビューした。

 

ケア21 依田雅社長

 

調剤薬局会社資本提携を実施

 

──社長就任の経緯などを教えてください。

依田 2年半前に副社長に就任したときに、社長(現会長)からは「3年程度でバトンタッチ」と言われていましたので、ほぼ予定通りです。実は今期は当社が介護事業に参入して20年の節目ですので、それを記念したパーティーを4月に予定しており、私もそれに合わせて就任する予定でした。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響でパーティーは中止になり、私の就任も2ヵ月遅れになりました。

 

 

 

 

4年後に売上高500億円目標

 

──新社長として、どのような目標を立てていますか。

依田 当社は今期が27期目で、現在の売上高は約340億円です。これを30期に500億円にまで拡大させる計画です。そのためには基幹事業である介護、中でも訪問介護、有料老人ホーム、グループホームの3つを事業の柱と位置づけ、ニーズに応じて積極的に開設していきます。新型コロナ感染の状況次第ですが、これを着実にこなしていければ460億円程度は見えてくるでしょう。

 

今年秋オープン予定のプレザングラン中野鷲宮

 

 

 

──残りの40億円については。

依田 M&Aと海外事業を考えています。M&Aで言えば、7月1日に「ニューロン薬局」のブランドで、大阪・京都・兵庫で調剤薬局を直営で7店(注・このほかグループ薬局が7店)運営するニューロンネットワークの株式の35.0%を取得し持分法適用会社としました、当社とニューロン社の合弁で設立した会社で薬局を運営してきたなどの縁があったことから、今回の資本提携となりました。今回は、介護周辺事業のM&Aですが、今後は介護事業会社についても対象にしていきたいと思います。

 

 

 

──海外事業については。

依田 昨年9月に中国の無錫市に現地法人を設立しました。ここに100~200室程度の高齢者住宅を開設・運営する計画です。重度要介護者や認知症の高齢者を主なターゲットとしていきます。また、今年11月にはベトナムのハノイに現地法人care21 Vietnamを100%出資で設立する予定です。

 

 

 

海外人材に期待、今後も積極活用

 

──海外事業の狙いは何でしょうか。

依田 長期的には、この先の高齢者人口の推移からも日本国内での介護事業拡大が難しくなることが考えられるため、それに備えて海外での介護事業の基盤を作り、ノウハウを構築していく必要があると考えました。短期的には人材の確保です。海外で介護事業所を運営することで、介護の知識・ノウハウを持った人材を現地で育成できます。当社のグループには監理団体もあるので、当社だけでなく他社にも優れた人材を供給することが可能です。

 

 

 

──海外人材については、どのような印象を持っていますか。

依田 現在、ベトナム人技能実習生・留学生を受け入れていますが、就業意欲が高く非常に貴重な戦力となっています。留学生には、できれば介護での在留資格を得てもらい、事業所の管理者など社の中核的メンバーとして働いてもらいたいと考えています。

 

 

新型コロナの影響で、仕事を失った外食やサービス業関係者が流れてきていることから、介護業界の人材募集・採用状況がよくなっていると言われています。しかし、彼らは新型コロナが収束して、他業界の雇用状況が良くなればそちらに移ってしまうことも考えられます。現在の状況に一喜一憂することなく、長期的な視野での人材戦略が必要ではないかと考えています。

 

 

 

──そのほかに、今後取り組みたいことなどは。

依田 今年4月にモダンケアテクノロジーというシステム会社に出資をしました。この会社を通じて自社専用の介護システム開発など、ICT化を進めていきます。まずは現在一部でしか実施できていない介護記録のICT化に取り組みます。残業を減らすことはもちろん、これまでは時間がなかったこともあり「記録をつけて終わり」だった考え方を変えていくことが狙いです。記録をきちんと分析し、それをもとに、一人ひとりに合った良質なサービスを考え、実践する時間を各現場で設けられればと思います。

 

 

 

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