検定見直しで効率化

8月28日に都内で開かれた厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会において、厚生労働省は、各種ワクチンに関する国家検定の制度・運用を見直して供給のスムーズ化を図ることを公表した。国家検定に要していた待ち時間の短縮で、ワクチン不足の期間を大幅に短縮できる。厚労省では「接種開始の10月1日時点の供給量も含め全体的に出荷が早まる見込み」としている。

 

 

8月28日の会合で、厚労省は、今シーズンのインフルエンザワクチンの見込み供給量(約3178万本)が、2015年度以降で最多になると報告。
19年シーズンの消費量よりも約12%多くなる見込みで、近年では消費量・流通量ともに最多となることが予測されるが、今年5月より省令改正でワクチンの国家検定を簡略化したことを公表し、製造から出荷までの期間が短縮されることで、10月1日予定の接種開始時点の供給量も含め、全体的に出荷が早まるとの考えを示した。

 

 

 

今シーズンのインフルエンザワクチンの製造に並行して、厚労省では国家検定に関する手続きの一部を簡略化。5月と6月に省令を改正し、

▽品質の一貫性が確認された場合にモルモットを用いた異常毒性否定試験を省略できる規定をインフルエンザHAワクチンなどに導入
▽郵送のみでの対応から第一報に電子メールを用いる運用に変更
▽「封印」や「検定合格年月日の印字」の廃止
―――を導入している。

 

 

今シーズンのインフルエンザワクチンに関する接種方針は8月26日に提示された。
65歳以上の定期接種対象者への接種を早ければ9月後半から呼びかけ、10月前半には接種実施をスタート。時期をずらし、65歳未満の基礎疾患を有している人や医療従事者、妊婦、乳幼児から小学2年生への接種を10月後半から行っていく。

 

 

28日の会合では、さらに具体的な留意事項として、13歳以上の方は原則1回注射とすることのほか、医療機関に対して必要量に見合うワクチン購入を求めることや、バイアル(複数回接種用の小ビン)製品を使用する際には集中的な接種で効率的なワクチン利用を求めることなどが確認された。

 

 

新型コロナワクチン 開発加速並行も報告

28日の会合では、新型コロナウイルスのワクチン開発と備蓄に関する厚労省の方針も示された。これらの事業は同日に安倍首相が発表した政策パッケージに盛り込まれており、6月に成立した20年度補正予算でもワクチン生産等緊急整備事業として言及されている。
基金を用いて公募により一定条件を満たすメーカに国が補助を行う仕組みで、8月7日に製薬会社6社が選定されている。

 

 

厚労省ではワクチン開発の「加速並行プラン」に取り組んでおり、「基礎研究から薬事承認、生産に至る全過程の加速化により、実用化を早期実現する」としている。

 

 

 

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