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社保審、次期改定の注目論点に

 

2021年度の介護報酬改定の論点を整理している社会保障審議会介護給付費分科会は、4日の会合で認知症ケアを取り上げた。焦点の1つはBPSD(行動・心理症状)の予防に対する評価。厚生労働省はBPSDの発症を予防するケアの標準化とともに、定期的なアセスメントを通じた科学的な介護の実践を論点として示した。

 

 

介護団体加算新設を要望

 

BPSDは周辺症状とも言われ、
▽せん妄
▽抑うつ
▽人格変化
▽不潔行為
▽行方不明
▽妄想
▽幻覚
▽暴力行為
―などが当てはまる。

 

昨年6月に発表された「認知症施策推進大綱」においてもBPSDの予防が目標として明記されている。

 

 

19年度の老人保健健康増進等事業「認知症BPSDケアプログラムの広域普及に向けた検証事業」において、日本版BPSDケアプログラムが実践され、ケアのモチベーションが高まることや、BPSDの症状を緩和させる一定の効果があることなどが判明している。

 

実施したのは公益財団法人東京都医学総合研究所(東京都世田谷区)で、同研究所はスウェーデンのケアプログラムに基づいて「日本版BPSDケアプログラム」を開発。アドミニストレーター研修の受講者を中心に、症状やニーズの「見える化」(数値化)を図るとともに、具体的なケア計画を立ててチームで統一的なケアを実践した。そこで得たデータに基づき、NPI評価尺度で行動・心理症状の変化を測定。「BPSDケアプログラムによる介入は、介入しない場合よりもBPSDを軽減する効果があると考えられる」と結論づけた。

 

 

 

こうした結果を踏まえ、厚労省はBPSDへの意見として、「普及にあたっては、介護報酬上の加算を積極的に検討すべき」「通所介護の認知症加算など既存の加算枠に当該ケアプログラムを加えていく方法もある」「施設系サービスから当該ケアプログラムの介護報酬化を進めていくのも導入に効果的ではないか」などを紹介。一方、報酬化に際して、個別加算と体制加算の両方の希望に分かれていることを示した。

 

 

 

BPSDの評価に関し、介護給付費分科会で8月に行われた事業者団体ヒアリングの場でも21年度改定での創設を求める意見が相次いでいる。

 

 

 

公益社団法人日本認知症グループホーム協会(同新宿区)は「BPSDへの即時的な対応・早期改善は、利用者のQOLの向上にも極めて重要であり、一方で対応時には職員の介護負担度も大きい」とした上で、「ストラクチャー(プロセス)については、認知症専門ケア加算で一定の評価が設けられているが、認知症の人のBPSDへの対応に関するプロセス、アウトカムにも一定評価する」仕組みを求めた。

 

 

 

公益社団法人全国老人福祉施設協議会(同千代田区)は、評価の制度設計において
▽精神科医や協力医療機関等の医師による脳疾患の鑑別診断による連携や認知症関連情報の提供に関する評価
▽BPSDケアプログラムを参考に、多職種連携による①観察・評価、②背景要因の分析、③ケア計画への反映、④実行というストラクチャー・プロセス評価の勘案
▽NPI導入による状態像の変化や減薬調整によるアウトカムなどの考慮
―――を求めている。

BPSDケアプログラムのイメージ 出所:社会保障審議会介護給付費分科会資料より抜粋

 

 

 

 

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