経済産業省 安全性要求事項を制定

 

 経済産業省は9月23日、JIS規格(日本産業規格)の制定及び14件を改正し、「馬乗り形電動車椅子」の安全要求事項に関するJISが制定され、公示された。規格が定まったことにより、本格的な製品開発や新市場の創出が期待される。

馬乗り形電気車椅子のイメージ 出所:経済産業省のリリース資料より抜粋

 

 

馬乗り形電動車椅子は、介護においてベッドから車椅子に移乗する際、介護者に過度な負担がかかるため、移乗・移動を容易とするために開発が進められてきた。

 

他方で、こうした製品は前例がほとんどなく、普及の途上にあり製品仕様もまだ固まっていないという課題があったことから、今回のJIS制定は17年の「新市場創造型標準化制度」を活用。安全要求事項に関するJIST9210が制定された。

 

 

 

新市場創出に期待

 

本件のJISの対象になったのはテムザック(福岡県宗像市)が17年に発表した「RODEM」など。経産省は「これにより安全性に十分配慮した製品開発が可能となる。あわせて、新たな市場の創造とともに、医療・介護の現場においては、被介護者の自立支援と介護者の負担軽減が大いに期待される」と意義を強調。

 

 

テムザックもJIS化を踏まえ「体の向きを変えることなく移乗でき、そのままベッドや椅子、トイレなどへの移動を可能にした。今回のJIS制定により、馬乗り形電動車椅子においてもリスクアセスメント評価による、機器のリスク低減が図られることで、安全性に十分配慮した製品開発が行われ、新たな市場の創造と、高齢者福祉などへの貢献に大きな前進となることが期待される」とのコメントを発表している。

 

 

JISは製品、データ、サービスの種類や品質、それらを確認する試験方法又は評価方法、要求される規格値などを定めたもの。

 

 

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