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アウトカム評価に慎重な姿勢か

 いよいよ次期介護報酬改定に向けた議論も大詰めを迎えています。10月より、各サービスの第2ラウンド目の議論がスタートし、論点と検討の方向性が示されました。本日は10月15日の分科会において議論された通所介護について論考していきたいと思います。

 

 

今回示された通所介護の論点は6つ。
①認知症対応型通所介護の管理者に係る配置基準
②生活機能向上連携加算の要件
③個別機能訓練加算の要件
④入浴介助加算
⑤地域等との連携
⑥中山間地域等におけるサービスの充実
です。

 

 

この中でも特に、多くの事業者に影響を及ぼす可能性がある②③④について詳しく確認します。
まず、②生活機能向上連携加算の要件については、前回改定で自立支援の推進の観点から創設された新しい加算です。しかし算定率は低調であり、要因の1つは、医療提供施設の専門家と連携し個別機能訓練を提供すると定められた要件において、その連携先の確保が困難であることです。

 

 

単位数とコストが見合わないためであり、検討の方向案として「外部との連携を促進するために、ICT活用の検討を認めること、連携先を見つけやすくするための方策を検討すること」が示されました。連携先確保に向けた方策がどのように結論づけられるかはこれからの注目ポイントです。

 

 

 

③個別機能訓練加算の要件については、更なる評価が検討されています。算定率は比較的高いですが、加算(Ⅰ)と(Ⅱ)の役割や成果に大きな差異が見られないこと、規模が小さい事業所ほど算定が難しいことが課題とされており、検討の方向案として「人員配置要件や機能訓練項目の見直しを検討する」ことが示されました。算定要件の中では3ヵ月ごとの居宅訪問の見直しの要望が現場から聞かれており、こちらもオンライン対応などの措置が取られるのか、注目です。

 

 

通所介護では最も算定率の高い④入浴介助加算については、検討の方向案として「利用者の居宅における自立支援の状況を踏まえて見直しを検討する」ことが示されました。今回の通所介護の改定論点は自立支援に関する評価が多数盛り込まれています。しかし、自立支援とともにアウトカム評価の推進の目玉と言われるADL維持等加算については示されませんでした。それだけ、アウトカム評価についてはまだ賛否が分かれている状況であり、慎重な姿勢が示されたとも言えます。通所介護は第3ラウンド目の議論が予測されます。

 

 

次回の議論でADL維持等加算が論点として示されるかが、今後の社会保障改革の行方を占う大きな注目ポイントの1つでもあります。

 

 

 

斉藤正行氏 プロフィール
2000年3月、立命館大学卒業後、株式会社ベンチャーリンク入社。メディカル・ケア・サービス㈱の全国展開開始とあわせて2003年5月に同社入社。現在の運営管理体制、営業スキームを構築し、ビジネスモデルを確立。2005年8月、取締役運営事業本部長に就任。2010年7月㈱日本介護福祉グループ副社長に就任。2018年4月㈱ピースフリーケアグループ代表に就任。2018年6月、介護業界における横断的・全国的組織となる一般社団法人全国介護事業者連盟を結成。㈱日本介護ベンチャーコンサルティンググループの代表を務めている。

 

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