NPO法人日本介護経営学会(東京都目黒区)は11月22日、「第16回日本介護経営学会学術大会」を「Withコロナ時代を生き抜く!~KAIZENによる人材育成と介護のデジタル革命~」のテーマで開催。会場・オンラインで行われた。

 

 

 

〝デジタル革命〟テーマに学術大会 日本介護経営学会

基調講演は同学会の田中滋会長(埼玉県立大学・理事長)と同大会の阿部信子大会長(ウェル・ナビ・社長)が登壇した。

田中滋会長

 

 

田中会長は「介護生産性向上の政策的な位置づけ~歴史を踏まえて~」と題し講演を行った。介護従事者は増えているが、高齢者の長寿化により人材が逼迫しており、生産性向上の施策が求められている現状を踏まえ、「高齢者は要介護状態に突如なるものではなく徐々になるケースが多い。生活支援のニーズはフレイル過程で生ずるため、生活支援により要介護に移行する速度を低下させることが重要になる」と言及した。

 

 

阿部大会長は「仕事の価値を高める~KAIZENによる人材育成・組織開発~」と題して登壇。介護業界の経営課題は、中小以下の零細企業が多い、経営の視点が稀薄、人材・品質管理の難しさだと指摘。役割・手順を見える化し効率的な業務ラインの構築、情報のマネジメントで介護の品質を向上させることが必要と語った。また、「生産性向上のため、経営者はDXや環境変化に適応する組織になるための基礎トレーニングを職員に行うべき」と言及。

 

 

パネルディスカッションでは「Withコロナ時代、介護事業者はどう進むべきか?」をテーマに、山本左近氏(さわらびグループ・CEO)、香取幹氏(やさしい手・社長)、石井宏二氏(ツクイ・上席執行役員)、宮本隆史氏(社会福祉法人善光会・理事)、吉田俊之氏(NTTデータ経営研究所 情報未来イノベーション本部戦略企画センター・センター長)、竹下康平氏(ビーブリッド・社長)が登壇した。

学会ではシンポジウム、講演が行われた

 

 

 

明確な目的持ち システム導入を

介護現場にICTを普及させることについて、宮本氏は、デジタル化のための明確な目的を持って、現場に意義を呼び掛けることが必要だと指摘した。香取氏は「スタッフが全てのシステムを理解し使いこなせるまで3~4年程度かかる。初心者でも活用できるようにするためコールセンターを設けて操作支援をしている」と語った。石井氏は、ICTを導入してどれだけ業務改善されるか具体的な事例を示さないと現場に浸透しない。モデルケースの結果を伝えながら現場に広げていると説明した。

 

 

山本氏は「現場の8割のスタッフが忙しいと感じている。マルチタスクが生じた際に忙しさを感じることが多いため、ICTで改善できることを周知するべきだ」と話した。また、ほかの何かを利用することで負担の軽減方法を考えるトレーニングも必要だと指摘した。

 

 

 

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