11月25日号に続き、3月期決算の介護関連上場企業における2020年度中間決算を紹介する。

 

新型コロナ禍での在宅サービスの利用控えや、施設サービスの営業活動制限などの影響が見受けられる。一方で、新規開設やM&Aに積極的な事業者は多い。

 

 

SOMPOホールディングス(東京都新宿区)の介護事業は増収増益。売上高は前年同期比19億7700万円増の653億2900万円、営業利益は同10億300万円増の64億9600万円。当期純利益は23億2200万円で、新型コロナ関連費用(特別手当約△10億円を含む)などで2億円減となった。

SOMPOケア 遠藤健社長

 

 

 

 

 

介護付有料老人ホーム及びサービス付き高齢者向け住宅の入居率は90.9%と微減。20年度末の予想は90.6%としている。今後は生産性向上を中心とした収益性向上フェーズへ移行する方針。
また、SOMPOケアではソリューション事業部を創設。介護事業の運営コンサルティングやサポートを行う「ビジネスプロセスサポート」の展開を開始した。今年度の開始後、すでに約290事業者で取り入れられているという。
12月1日には、東京建物シニアライフサポートの全株式を取得。今後も、M&Aに積極的な姿勢だ。

 

 

 

 

ユニマット リタイアメント・コミュニティ(東京都港区)の介護事業は増収減益。売上高は前年同期比3.8%増の256億8400万円、営業利益は同15.7%減の23億6900万円となった。

ユニマット リタイアメント・コミュニティ 中川清彦社長

 

 

 

 

 

20年度上期の開設は、デイサービスやショートステイの複合型施設をを中心に、事業譲受を含め16拠点。20年9月末時点での拠点数は314ヵ所、646事業所に上る。
今後は、東京・神奈川・埼玉でがんや看取り介護に特化した住宅型有老、定期巡回、複合施設、宅食サービスを組み合わせた地域包括ケアの構築を推進。定期巡回は順次開設し、今期末時点で計17事業所となる予定だ。
保険外では、アクティブシニア市場へ事業領域を拡大。今年7月には女性専用30分フィットネスの開設や、送迎車の遊休時間を活用して高齢者の移動をサポートするシステム構築のための実証実験を進めている。

 

 

生産性向上や業務効率化着手する事業者で増益に

リゾートトラスト(名古屋市)のメディカル事業セグメントは減収減益。売上高は前年同期比3.9%減の187億6400万円、営業利益は同17.3%減の25億1500万円。

 

シニアレジデンスの運営や健診事業などが成長した一方、新型コロナ拡大に伴う営業活動の制限、健診施設の閉鎖を行ったことなどにより減収減益となった。なお、20年9月末時点での有老、サ高住の入居率は87.3%。新規入居に対し、会員優遇プランを開始するなどした。
子会社のトラストガーデンは19年に、LIXIL傘下のシニアライフカンパニーを買収し、有老など5事業所を譲受。今期は譲受含め施設開設はないが、来期以降は開設を予定しているという。

 

 

ケアサービス(東京都大田区)は減収増益。売上高は前年同期比8.5%減の42億1000万円、営業利益は同1.2%増の9000万円となった。減収の主な要因は、コロナ禍によるデイの利用控えなど。国内の既存事業所数は、デイで統廃合による減店が1ヵ所、エンゼルケアで1ヵ所あり、合計104事業所となっている。一方で、業務効率化を徹底し経費圧縮に努めことが利益増につながった。

ケアサービス 福原俊晴社長

 

 

 

 

 

11月には、広域社会福祉会より大田区蒲田の訪問介護事業を500万円で譲受。23区内での事業基盤強化に向け、同区内で展開しているサービスなどとの相乗効果を見込む。
中国事業では、エンゼルケア事業で一部サービスを停止していたものの、全事業所で完全再開、売上高が前年同期比で倍増した。

 

 

 

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