らいふ(東京都品川区)と国際医療福祉大学、医療法人社団至髙会たかせクリニック、東京大学の4者は11月30日、「有料老人ホームにおける入居者の減薬によるQOL・ADL改善効果」に関する共同研究を発表。2019年3月~20年3月にかけて、らいふが運営する高齢者施設47棟の入居者2383名を対象に(比較研究のため、うち31棟で実施)、「ケアの質を維持しつつ、減薬を達成」した。

 

 

本研究では、薬剤を多剤併用している入居者の薬とケアの最適化を行った場合、どの程度入居者のQOL及び認知機能、ADLが変化するのかを定量・定性両面から調査・分析した。

結果、薬剤費・薬剤数を「増やさず」にできた割合はそれぞれ56.2%、66.6%となり、約半数の入居者が薬剤費・薬剤数ともに「増やさず」を達成。「削減できた人」の薬剤費の平均額は1人1日346円、年間12.6万円で、ケアの質指標における大きな変化もなく、おおむね維持された。

 

 

また、本研究の導入による介護負荷軽減について「みなし労働時間」「みなし労務費」の定量効果を検証。20年1月~6月の間で、それぞれ6011時間(対総労働時間で8.1%)、1236万4000円(対総労務費で8.3%)削減された。なお、約16%の入居者の不穏、徘徊などの行動の改善も見られた。

 

 

たかせクリニックの髙瀨義昌理事長は「本研究は類を見ない規模の研究。介護者の働き方改革に対する医療側からのアプローチとして、先例になれば良い」と言及。らいふの小林司取締役は「本研究にあたり、連携のとれない医療機関は変更するなど、チームを構築してポリファーマシー改善に取り組んだ」とし、引き続き取り組みを継続、発信していく姿勢を表した。

 

 

記者会見の様子。左より髙瀨理事長、東京大学五十嵐中客員准教授、小林取締役

 

 

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