三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)は、大阪府豊中市に全548室の大型有料老人ホームを2023年に開設する。昨年12月25日に着工。入居時自立のアクティブシニアをターゲットとしている。
開設予定の有料老人ホーム「パークウェルステイト豊中(仮称)」は、大阪府豊中市の住宅地に位置する。敷地面積は約1.8万㎡、地下1階・地上12階の全548室の超大型物件。

同社の第3号物件。関西初進出となる(イメージパース)
「福祉施設・高齢者住宅データベース(販売: 高齢者住宅新聞者)」で大阪府内の高齢者施設を見てみると、最大はグリーンライフが運営するエスペラル城東(大阪市)の286室。それを260室超上回る突出した規模の高齢者施設となる。
居室は46〜77㎡台となる計画。詳細な入居費用など現時点では未定。物件の開発を三井不動産レジデンシャルが手掛け、運営は子会社の三井不動産レジデンシャルウェルネス(東京都中央区)が担う。
入居対象は60歳以上のアクティブシニア。建物内には多彩なアクティビティを用意する。大浴場・露天風呂、ビリヤードや麻雀、カラオケ、ピアノ、ラウンジ、ライブラリーなどの専用ルームを備える。イベント開催時に外部から直接入ることができる多目的ホールは、災害時の福祉避難場所としても地域に開放する。
物件から千里中央駅まではシャトルバスで10分程度。梅田など中心市街地へのアクセスも良い。シャトルバスはこのほか、提携病院の関西メディカル病院や周辺医療機関、公共施設、金融機関、ショッピングモールなどへの回遊を予定。個別の要望に応じた送迎サービスも計画予定だ。
一般居室470室と、要介護になっても最期まで住まうことができるよう介護居室78室を用意。介護専用フロアの介護・生活支援サービスなどについては大阪ガス子会社のアクティブライフ(大阪市)に委託予定。また建物内にはクリニックを設ける。
豊中市と覚書締結
規模活かした施策
地域住民との共生を見据え豊中市との間で覚書を締結。開設後は入居者と地域との交流施策として、子ども食堂の定期開催、園児交流、多世代交流カフェ、介護予防セミナーなどを豊中市と協力し実施していく予定だ。
「アクティビティの充実とともに、子ども・地域交流など入居者の社会活動にも寄与したい」(三井不動産レジデンシャルウェルネス 青井博也社長)
三井不動産レジデンシャルは、19年6月に東京都杉並区に同社初の高齢者施設「パークウェルステイト浜田山(全70室)」を開設。三井不動産グループが手掛ける「シニアレジデンス」としてメディアでも大きな話題となった。第2号物件は千葉県鴨川市の海岸沿いの高台に全473室、第3号物件が本件。また24年度中には東京都心の西麻布にも開設計画がある。

2棟目は千葉県で11月開設