「LET'S倶楽部」「ブリッジライフ」ブランドでデイサービスを164店舗展開(2月末時点)するQLCプロデュース(東京都品川区)は1月、同社およびグループ会社の全株式を出光興産(同千代田区)に譲渡する。今後は特に直営の新規拡大を強化するほか、入居系への参入も視野に入れている。今後の展望などについて村田和男社長に聞いた。

QLCプロデュース 村田和男社長

 

 

 

 

──株式譲渡に至った背景は。

村田 近年は黒字化経営を実現しており、21年度3月期の純利益は2億7000万円になる見込みで業績は好調です。しかし唯一、経営者である私自身の高齢と事業承継問題が経営面での悩みでした。経営者が高齢であることに会社の将来性などに不安を感じてしまう社員も出てくるでしょう。

 

従業員約250名(パート・アルバイト含む)を抱えるまでに成長した企業を存続させるためにも、また従業員がいつまでも活躍できるよう、企業統治という観点からも株式譲渡という道を選択し、一昨年頃から準備を進めてきました。

 

 

 

──なぜ出光興産だったのか。

村田 介護サービスを自社事業として経営してもらえる企業に株主になってもらいたいと思っていました。出光興産傘下に入り、出光興産の数千ある全国の特約販売店のネットワークと当社の介護事業ノウハウを融合させることで、さらなる事業拡大の可能性がみえました。

 

 

 

──デイ運営における戦略は。

村田 2018年の介護報酬改定以降、本格的に「科学的介護」の実践が重要視されてきましたが、いかにこれに対応していけるかが、カギとなります。デイサービス事業者は従来の「労働集約型」から「頭脳集約型」経営へと舵を切らなければならないと考えています。

 

 

 

「労働集約型」から「頭脳集約型」へ

 

 

 

──「頭脳集約型」経営とは。

村田 人員体制を整え、口腔機能向上、栄養ケア・マネジメントなどに取り組み、確実に「加算」を算定できる体制を築くことであると考えています。当社は顧客管理からレセプト請求までワンストップで対応する「QLC介護システム」や加算算定支援システム「ACE(エース)」を開発・導入し、国家資格を保有している専門職の手厚い配置などにより、「加算が取れる仕組み」を構築してきました。

 

利用者数の拡大ばかりに注力するのではなく、サービスの質を向上させること、すなわち手厚い人員配置と加算取得が可能なサービス提供体制を整えることで、自然と利用者が集まるようになると考えています。看護師やPT・OTなどの活躍の場も広がるため、専門職の採用もしやすくなります。今後、「頭脳集約型」の仕組みを構築できなければ、淘汰されてしまうでしょう。

 

 

 

──今後について。

村田 店舗展開は引き続き行います。今後は特に直営店の拡大を期待しています。現在、拠点数は164拠点あり、そのうち14拠点が直営です。年間約30拠点のペースで増加していますが、これが50拠点程度のペースになるのではないかと見込んでいます。また、これまでは在宅サービスに絞って事業拡大してきましたが、私個人としては今回の株式譲渡をきっかけに、入居系サービスへの参入も視野に入れたいと考えています。

 

現在、直営・FCあわせて164拠点展開

 

 

 

 

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう