交通種類別に対応法記載

 

国土交通省は2月24日、認知症の人でも公共交通機関をスムーズに利用可能にするため、公共交通事業者などに向けた接遇ガイドラインを公開した。鉄道、バス、航空など、交通の種別毎の接遇方法が記載されている。国交省のHPよりダウンロードが可能。

 

 

 

国土交通省

ガイドラインの策定は、学識経験者、障害者などの関係団体、交通事業者などの参画のもと進められた。
5つの章から成り立っており、1~2章では、全種別共通の接遇の心構えや、認知症の種類や特性、コミュニケーションのとり方などの基本知識を解説している(表参照)。

 

 

 

 

3章では、鉄道、バス、タクシー、旅客船、航空において、それぞれの実際のシチュエーションに応じた接遇方法や留意点、好事例が記載されている。

 

 

鉄道の例では、認知症の人が「ホームや車内において立ちすくむ、行ったり来たりしている、座り込んでいるなどしている」といったシチュエーションについて、「どの列車に乗ればよいか分からない、混雑していて歩けなくなったなどが考えられる。ゆっくりと落ち着かせ、分からないこと、どうしたいかなどを確認する」と対応方法が記載されている。あわせて、「行先などの確認をする際は、落ち着いた状態で理解を確認しながら聞く」といった対応の留意点も挙げられている。「アナウンスが大きく聞き取りやすかった」などの、好事例における実際の利用者の声も掲載されている。

 

 

4章では緊急時・災害時の対応について、5章では教育内容をブラッシュアップするための体制構築についてが解説されている。
このガイドラインは、2019年6月に決定した「認知症施策推進大綱」において、「認知症の人への対応のため、公共交通事業者向け接遇ガイドラインを作成・周知し、事業者による研修の充実及び適切な接遇の実施を推進すること」とされたことを受け、作成された。

 

 

 

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