インフォコム(東京都渋谷区)、SOMPOホールディングス(同新宿区)、SOMPOケア(同品川区)の3社は2月26日、「シニアライフ・イノベーション・チャレンジ2020」を開催した。このプロジェクトは、「新しいシニアライフ」の実現に向けて、テクノロジーを活用した革新的な事業に取り組む企業を対象としたビジネスコンテスト。ファイナリスト6社がプレゼンテーションを行い、受賞企業が決定した。
コンテストは今回で9回目の開催。
17年からインフォコムとSOMPOグループが共催、さらに趣旨に賛同した帝人、エーザイも協賛に加わっている。
今回のイベントは、初のオンライン開催。ファイナリスト6社がウェブを介し、それぞれの事業について熱のこもったプレゼンテーションを行った。
ファイナリスト各社のサービスは、高齢者認知症/MCIの早期検知AIサービス、高齢者特化型趣味教室事業、介護の現場を働き続けたくなる職場にするサービス、介護人材不足を解決する介護ワークシェアリングサービス、AI介護見守りシステムなど。応募テーマである「高齢者が健康で元気に活躍できる社会」「持続可能で魅力ある介護の実現」「認知症に備える社会の実現」に該当する製品・サービスが揃った。
厳正な審査の結果、最優秀賞に輝いたのは在宅医療の訪問スケジュールを自動で最適化するクラウドサービスを提供しているゼスト( 東京都港区)。
ほか各企業賞、来場者投票によるオーディエンス賞の受賞企業が決定、表彰された。

最優秀賞 ゼスト 伊藤由起子社長

オーディエンス賞 TPO マニアン麻里子社長
また今回は、デジタルヘルス領域で注目されるスタートアップ5社によるライトニングトークも実施。さらに、その後行われた「事業開発担当者が考える『新しいシニアライフ』を実現するサービスや技術とは」をテーマとしたパネルディスカッションには、主催、共催、協賛の各企業の事業開発担当者が登壇。
インフォコムの三山敦生課長は、「開発においては、課題と解決策がフィットしているかが重要。当たり前のようだが、独りよがりのプロダクトアウトにならないよう留意することが必要」と、視点を語った。インフォコムと SOMPOグループは、コンテストを通じて選ばれたスタートアップとともに、長寿・高齢化に新たな価値を提供していくとしている。