厚生労働省及び文部科学省は3月17日、「ヤングケラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム」を共同で発足した。ヤングケアラーの早期発見と支援拡充の実現を目指す。関係団体へのヒアリングを通じて、5月にまでに報告書の取りまとめを行う予定だ。

 

山本博司厚生労働省副大臣(左)と丹羽秀樹文部科学省副大臣(右)

 

 

 

ヤングケアラーとは、慢性的な病気や障害、精神問題やアルコール・薬物依存などを抱える家族の世話をしている18歳未満の子どもや若者を指す。ケアに時間をとられてしまうことで、勉強などの時間が十分に確保できず、将来の進路決定に深刻な影響が及ぶことが懸念されている。 埼玉県が2020年に県内の高校2年生を対象にした調査では、25人に1人が「ヤングケアラー」に該当すると報告されている。

 

 

山本博司厚生労働省副大臣はプロジェクトチーム発足に際して「その人にとって青春は1度限り。スピード感を持って対策を進めていく」と語った。また、「家族は助け合うのが当たり前」という認識から、ヤングケアラー自身が支援を求める声を挙げるは難しいと指摘。アウトリーチ型の支援の必要性について言及した。

 

 

丹羽秀樹文部科学省副大臣は「ヤングケラーは自覚がなく、学校からの報告で発覚することがほとんど。そのため、スクールソーシャルワーカー(保護者・教員と連携しながら生徒の抱える課題を解決する専門職)の役目が重要だ」とした。

 

 

 

早期発見・相談 可能な体制を

 

第1回目の今回は、ヤングケアラーの研究を進める成蹊大学文学部の澁谷智子教授、一般社団法人日本ケアラー連盟の田中悠美子理事を有識者として招き、ヒアリングが行われた。

 

 

澁谷教授は、昨年埼玉県が実施した「ヤングケアラー実態調査」の結果を解説。ケアの時間が増えていくと同時に(1)から(6)の順で、学校生活への影響が及ぶことを指摘した(図表参照)。

 

 

田中理事は「精神疾患の親をケアする子どもの支援」など実例を挙げ、支援する上でポイントとなったこと、課題について述べた。そこから具体的な施策として、学校などが発見に努めること、ヤングケアラー担当教員を配置し学校での支援を実施すること、各都道府県に関係者の相談窓口となるヤングケアラーコーディネーターを配置すること、などを求めた。

 

 

 

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