システムの強み理解して導入

前回は「介護DX(デジタルトランスフォーメーション)」推進に際しての、本部・本社と現場での全社取り組みの重要性とシステム投資の中身についてでした。今回は、投資に関する考え方の整理と金融機関や行政への期待についてです。

 

 

 

◆どのシステムをどれだけ入れるのか?

どのシステムがいいのか?

そのシステムの強みで現場が期待する効果を発揮できるのか、業務負荷が大きくならないかという点で選ぶべきです。また、見落としがちですがWi-Fiネットワークは移動しながら使っても、通信が安定するものを選びましょう。

 

 

どれだけ入れるのか?

今回の介護報酬改定で、介護福祉施設等において見守り機器やインカム導入で夜勤の人員配置要件が緩和されます。中でも新設の0.6人配置要件が見守り機器100%導入を前提としていることに注目です。施設は居室ごとではなくユニット、フロア、全体での管理で運営されます。居室ごとに違う運営をすることは入居者や家族の不満を招き、職員の業務負荷も増加します。最低限、フロア単位で現場オペレーションを統一しなければ、現場は運営方法で悩み、業務の効率が下がります。

 

 

「投資」である以上、期待した「効果」が発揮されることが必須であり、「効果」を生まない「浪費」にしないためには中途半端な部分導入にしないことです。〝安物買いの銭失い〞にならないよう、しっかりと投資回収を目指しましょう。

 

 

 

◆補助金がなくても投資できますか?

システム導入は投資額が大きいため補助金は魅力です。ですが、現場の疲弊は待ったなしです。本格的な介護職不足は目の前に迫っています。
「介護DX」は介護職員のために、職員が輝ける介護現場を作り、そこで〝真の介護〞を行える時間を最大化することがゴールです。それは入居者や家族の満足度や、施設の経営力と収益性を向上させます。補助金がなくとも経済的なメリットがあるか、職員は輝けるのか、判断基準はそこに置くべきです。

 

 

残念ながら今の補助金の仕組みは、限られた少数に補助するものが主です。1施設当たりの規模を多少減らしてでも広く使えるようになって欲しい所です。さらに言えば必要書類を簡素化し、使途の自由度を上げることも必要と考えますが、このあたりはぜひ行政に期待したいです。業務削減のための事務業務負担が増えるのでは本末転倒です。

 

 

 

◆金融への期待

現場のためのシステム導入には投資が不可欠ですが回収には時間がかかります。法人として経営改善に向けた投資のための資金調達は簡単ではありませんが、リースや割賦払いを使い、なるべく支払期間を長期化することが必要です。一方で、金融機関にはぜひ介護DX支援ファンドの創設をお願いしたいです。

 

例えば地域単位でまとめれば中小規模の運営法人も、介護DXでの収益力向上で経営の安定化が実現でき、中期的な投融資リスクは減少します。金融機関の英断に期待しましょう。さらに保険会社に期待したいこともあります。映像録画機能のあるシステムであれば、事故に関する証拠能力もあります。自動車のドラレコ割引のように施設の保険料を安くしてくれることを期待しましょう。

 

 

 

北山智康プロフィール金融業界経験2 0年。2017年介護施設運営の(株)らいふHD入社。介護施設職員の力を得て、介護DXで現場業務を削減するシステムを開発。2020年VIVA3Qで介護革命を推進すべく(株)オリエントテクノロジー社長就任。

 

 

 

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