厚生労働省が3月11日、開催した「第13回高齢者医薬品適正使用検討会」(座長=印南一路慶應義塾大学総合政策学部教授)は、前回会合に続いて「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方(案)および次年度の高齢者事業(案)」を議論した。始め方と進め方の手順書に記載された文言の修正確認を受けて、2021年度事業のスケジュールと推進体制を報告した。

 

 

 

高齢者医薬品適正使用検討会は、高齢者のポリファーマシー対策を目的に19年4月に設置。以来、構成員からの取り組み事例報告、医薬品適正使用指針案のパブコメ募集、多剤服用の実態調査、高齢者医薬品適正使用の手順書作成などを議論してきた。

 

 

3月11日の検討会では「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」と題する手順書と同タイトルの様式事例集について、前回検討会で指摘を受けた箇所に対する厚労省の加筆修正が報告された。概ね了承されて完成版へと移行するが、「主治医」と「かかりつけ医」と2つの表記については、定義が明記されていないことから、意見が分かれた。
これについて、秋下雅弘座長代理(日本老年医学会理事長)は「2つの表記に混乱する方がいるのなら整理すべきだ。手順書は注釈を多用しているので、主治医とかかりつけ医の定義は注釈を設けて整理したい」と着地させた。

 

 

 

効果検証、モデル公募へ
21年度の高齢者事業(案)では、
①20年度に作成したツール(手順書・様式集)を医療機関で運用し、効果を検証するとともに課題を確認
②実施機関は公募により数機関を採択
③モデル医療機関での取り組み結果の学会発表などを通じて、ツールの周知も図る
――が報告された。

 

 

事業実施スケジュールは、21年度初頭に採択された実施医療機関を検討会ホームページなどで公開し、ツールの運用を通じた効果検証・課題確認を実施。今秋に中間報告を行い、22年度に結果をとりまとめて報告する。

 

 

実施医療機関は10施設未満となるが、構成員からは「事務局は選定基準を明示する必要がある」(城守国斗構成員・日本医師会常任理事)、「病院としての応募なのか、院内のチームでも応募できるのかを示して欲しい」(水上勝義構成員・日本精神神経学会専門医)などの要望が相次いだ。基準の設定次第では、応募がしにくい状況も想定される。厚労省は「基準を示さなければ応募も難しいだろうが、細かく示すと尻込みしてしまうと思うので、あまり細かく示すことは考えていない」(医薬・生活衛生局医薬安全対策課)との方針だ。

 

次回の第14回検討会は今年秋に開き、ツールの効果検証・課題確認の中間報告を実施する。

討論会の様子

 

 

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