長野県内で歯科クリニック運営や訪問歯科診療などを行う医療法人和合の里(長野県松本市)。6月1日、口腔特化型デイサービス「虹テラス和合の里」をオープンする。同施設内では調理方法を学ぶ調理実習エリアなどを設置。口腔と栄養の双方のケアを行っていく。小川浩樹院長に話を聞いた。

和合の里 小川浩樹院長
6月1日オープン
――法人について。
小川 1994年に歯科クリニックを開業し、「治すだけの医療から一生涯、再発させない予防医療」をコンセプトに長野県内で27年ほど運営しています。通院が難しい人へのケアのために訪問歯科診療を始め、6月からは口腔特化型デイを始めます。

クリニックのメンバー
――デイ開始のきっかけは。
小川 予防の観点から情報発信していく際に、どうしても市民が気軽に相談できる拠点の必要性を感じました。その折にDSセルリア(千葉市)が運営する口腔機能リハビリを取り入れたデイ「トータルリハセンター」を見学し、同様のデイを運営したいと思い始めました。
――特徴について。
小川 施設内に口腔ケアに関連するエリアを多数用意しています。食形態ごとの勉強会や実習含めた調理方法の相談を受ける調理実習エリア、歯科衛生士や言語聴覚士、管理栄養士などが協力して食事の様子を評価するミールラウンド(食事観察)エリア、口腔ケア用品を販売するショップエリアなどを設置しました。
――地元の介護事業所の反応は。
小川 「栄養ケアに関する相談が多いため、専門の施設ができるのはありがたい」「地域包括ケアのような取り組みで面白い」などの声が上がりました。また、医療法人としての販売となるため、専門の口腔ケア用品を取り扱える点も評価されました。
――今後の展望は。
小川 近隣デイとリハビリなどで協力し、地域に根差したケアができればと思います。