三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)は5月31日、東京都心「西麻布」で計画中の大型シニアレジデンスの着工を発表した。開業は2024年秋を予定。日本屈指の高級住宅街で、421戸という大規模な高齢者向け住まいの供給は前例がない。

36階建ての都市型
三井不動産レジデンシャルは19年6月に、同社初となる高齢者向け住まい「パークウェルステイト浜田山(70戸)」を東京都杉並区で開設。その後は今年11月に千葉県鴨川市で473戸、23年に大阪府豊中市で548戸の開設を予定。そして今回着工を発表した「(仮)パークウェルステイト西麻布」も421戸と、高齢者向け住まいでは超大型と言える物件を供給していく。
同社の物件は原則入居時自立であり、介護を目的とした一般的な有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅とは戦略が異なる。
「(仮)パークウェルステイト西麻布」は36階建てで、361戸の一般居室、60戸の介護居室とする。居室の広さは39~142㎡など複数タイプを用意する計画。入居者に介護の必要性が生じない限り介護居室は基本的に利用しない。
全体のオペレーションは子会社の三井不動産レジデンシャルウェルネスが手掛け、介護・看護サービスは東京海上日動ベターライフサービスに委託する。入居時自立が原則ではあるが、介護居室の稼働に向けて特定施設の申請は行う。
「シニアレジデンス事業の中でもフラッグシップ物件となる」(シニアレジデンス事業部鳥羽茂開発室長)と言うように、帝国ホテルがレストランサービスを提供する最上階のダイニング、広々としたフィットネスやプール、大浴場などまさに高級ホテルさながら。

帝国ホテルが食事提供
「都心部にありながら緑豊かな約2200㎡のプライベートガーデン、また緑を眺めながらティータイムを楽しめるパビリオンを設ける」など高齢期の生活環境にも配慮されている。
西麻布と同時期に千葉市で5棟目となる開設予定がある。

ウェルネスプール