本コラムはアカリエヘルスケアカンパニー(横浜市)の髙橋健一社長による「ICT×医療×介護」をテーマとした特別対談コーナーとなる。第8回目は引き続き漫画家くさか里樹氏との対談。漫画家目線でのICT活用やその必要性などについて語ってもらった。

 

くさか里樹氏

 

 

 

双方向コミュニケーション 大切に

 

■漫画家目線のICT

――髙橋 ICTの活用について漫画家としてどう捉えていますか。

くさか 漫画業界は特に紙の文化の衰退が激しいと思います。ネットの方が簡単に創作や読むことができ、作り手も増えていると思います。

 

 

――髙橋 具体的にどのような点ですか。

くさか 例えば、今までは漫画賞を取ることがプロになる登竜門で、原稿を書いて賞に応募するという形が一般的でした。しかし、今はウェブが主流になり、ウェブ上で優れた作品を描いていたことでプロになった人も増えています。

 

髙橋 インターネットの発達は大きな変化を生んだのですね。介護業界でもIT化が進んでいる部分があります。例えば、介護の研修動画を無料で公開しているサイトも近年増えてきているように思います。YouTubeやTiktokなどの動画視聴が若い世代だけでなく、その上の世代でも徐々に当たり前になってきて、視聴者とコンテンツの参加者が増えている印象です。

 

 

■介護のICT化の必要性

くさか その通りですね。現状の一方的なものではなく、双方向のコミュニケーションをより活用した形で、介護もエンタメもIT化が進んでいく必要性があると考えています。例えば、研修会といっても動画を一方的に見せるのではなく、プラットフォームの中で悩みが相談できたり、現実でのつながりもできるなどのプラスアルファが必要ではないかと思っています。

 

 

――髙橋 一方的な発信では問題があるのですね。

くさか そう思います。介護もエンタメでも、もっともっと面白いことが現場でできて、エンタメ要素を増やせると考えています。人は幸せになるために生きていると思いますが、人それぞれ幸せの定義が異なる中で、仕事や生活に楽しさや彩りがつくと、人生が幸せと感じる人が増えていくと思います。それがエンタメだと思っていますので、もっともっと仕事の中で遊びの要素が増えても良いと思います。

 

 

――髙橋 そういう意味で介護にはエンタメ要素がまだ不足していますね。漫画家としてどのように発信していきたいと思いますか。

くさか 介護のエンタメ要素を漫画で表現したいと思っています。以前、排泄ケア支援アプリのイラストを担当した際は、私が描いている「ヘルプマン!」のイラストを使い、わかりやすく表現しました。また、アカリエヘルスケアカンパニーが提供するウェブサイト「キモチのリセットボタン」では、「ほんわかあるある介護」という4コマ漫画を担当しています。介護専門のエンタメ雑誌があっても良いのではないかと思いますが、介護業界向けのウェブサイトから発信していくのも1つの方法だと感じます。

 

 

■今後の期待

 

――髙橋 今後、介護やエンタメにおいて、IT化に期待する部分はありますか。

くさか IT化しか新しさや画期的なことの可能性がないと思っています。例えるなら、ITの力を駆使してまち全体が介護事業所で、全部の業種が関わる、そのような世界が作れたら面白いと思いました。人生を支えるのが介護、彩を添えるのがエンタメ、全ての人が関わっていくというコンセプトです。

 

 

――髙橋 地域包括ケアシステムにITを活用したよう形になりそうですね。

くさか 国民みんなが介護技術を身に着けられるような、いつでも介護が学べるアプリというのも面白いと思います。スーパーの店員がある程度の介護技術を身に着けて業務で生かせる、銭湯の店員が安心して入浴介助できるように介護スキルを身に着けられるアプリが誕生し、高齢者が楽しく過ごせる場所が増える世の中が理想ですね。

 

 

アカリエヘルスケアカンパニー 髙槗健一社長

 

 

 

 

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