上階マンションのシニアの食を支援

介護保険外生活支援サービスなどを展開するSnailtrack(大阪市)は6月、東淀川区のショッピングタウンに「循環型地域食堂『ばんざい東あわじ』」を開設した。地域住民の買い過ぎた食材や消費期限切れ間近の食材で、1g1円のおばんざいとして提供することで、地域住民の食を支援するほか、社会問題となっているフードロスの削減を目指す。

 

1g1円のビュッフェ形式で販売

 

 

築45年、1400世帯の分譲マンション1階部分のショッピングタウンにオープンした「ばんざい東あわじ」。

居住者が日常的に利用していたショッピングタウン内のスーパーが今年1月、突如閉店し、マンションに住む高齢者が買い物難民となってしまったことから、約3ヵ月のプレオープンを経て同食堂がオープンしたという。

 

「これまで日々住民が利用していたスーパーが近隣住民同士の『安否確認』の場となっていたので、食堂もそのような場としたい。食堂を開設することで、住民の出掛ける機会をつくり、少しでも運動不足を解消させたい」(本川誠社長)

 

Snailtrack 本川誠社長

 

また、食堂には地域住民が買い過ぎた食材や消費期限切れ間近の食材を寄付できる「親切な冷蔵庫」を設置。寄付された食材は食堂で提供するおばんざいに使用するほか、誰でも自由に持ち帰ることができる。仕入れコストが削減できるため、手作りのおばんざいを安価で販売しているほか、売れ残ったおばんざいはお弁当にして冷蔵庫で保存し、毎日20人前ほどを無料で提供。余った食材を循環させることで、フードロス防止につなげる。

 

食材を寄付できる冷蔵

 

 

同食堂は同社社員の責任者1名を除き、約30人のボランティアによって運営されている。

15時~19時までオープンしている「宿題カフェ」が併設されており、ここでボランティアをしている学生やマンション居住者が運営をサポート。
「おばんざいを詰めた弁当箱を返却しにきた際に、感謝の気持ちが書かれた手紙を添えられることが多く、ボランティアメンバーの励みになっているようです」(本川社長)

 

 

 

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