前年比8445人減
厚生労働省は6月25日、第20回社会保障審議会人口部会を開催。国立社会保障・人口問題研究所(以下・社人研)が2023年に公表予定の将来人口推計について、その考え方や推計前提についての議論が開始された。
同会で社人研は、6月4日に公表された人口動態統計月報年数(概数)の結果を踏まえ、新型コロナウイルスの感染拡大による人口動態への影響について、報告を行った。
20年の死亡総数は、137万2648人で前年比8445人減少となった。死亡総数が減少したのは11年ぶり。高齢者(65歳以上)の肺炎による死亡が大きく減少(前年比1万6817人減)したことが下げ要因となった。
一方で、出生数は84万832人で過去最少。「令和婚」にするために18年中の婚姻を見送る人が多かったこと、1回目の緊急事態宣言下の妊娠抑制などが理由に挙げられた。
外国人の入国について、入国超過数は2万人に減少。新型コロナ感染拡大に伴う水際対策や経済社会活動の変化により、最終的には依然として入国超過となった。
今後は、1年遅れで6月から実施される「出生動向基本調査」の集計状況を踏まえ、来年夏頃を目途に議論を再開する。