幹部職員、育成に注力

 

本紙の高齢者住宅・施設運営定員数ランキングで7位となった湖山医療福祉グループ(東京都中央区)。参加法人の「自主性を重んじる」独自の方針を掲げる同グループは、32法人・260サービス拠点・622事業所を擁する一大グループに成長している。これを率いる湖山泰成代表に、豪雨被害の対応やコロナ禍での対策、今後の事業展開などについて話を聞いた。

 

湖山医療福祉グループ 湖山泰成代表

 

 

――7月3日、豪雨に伴う大規模な土砂災害が熱海市を襲いました。

湖山 夏には熱海の花火が眼前に広がる伊豆山中腹の高台に、グループの大型複合施設があります。何度も報道された土砂崩れの現場からほど近い場所ですが、幸い建物・設備は損壊を免れました。しかし水道管の破損によって断水し、土石流が施設の西側(静岡側)との交通を寸断するなど、影響は甚大でした。

 

 

 

――被災時の支援体制は。

湖山 湖山グループでは、近隣から支援チームが被災地に向かう仕組みができています。まず、被災地域の施設がグループのウェブサイトに、被災状況を書き込む。それを他施設が見て必要に応じ、物資を積み込んで支援に向かう流れです。
今回は神奈川(施設の東側)からの救援部隊が発災の翌日正午には、物資を携えて現地に入っていました。これは本部が統制するのではなく自主性によるもの。グループのウェブサイトを介した、全国規模での情報共有が迅速な対応を可能にしています。

 

今後はこうした各施設の支援経験者をさらに教育して、グループの専門チームを編成することも考えています。

 

 

危機意識を共有する自主性重視の組織

 

――昨年から今年、コロナ禍においても、新規開設のペースは衰えていません。

湖山 昨年はグループ全体で8施設がオープンしました。これはほぼ例年並みの数字で、今年も同程度の件数の開設を予定。人材については、来年の新規採用で約500名の新卒社員を迎える予定です。

 

 

 

――コロナ対策はどのように。

湖山 いわゆる感染対策に加え、スクリーニング、クラスター化予防を徹底しています。各施設では抗体・抗原・PCRと、3種の検査を行える体制を整備。利用者だけでなく従業員、従業員の家族までも対象として取り組んでいます。特にPCR検査については、グループ内の法人が運営する4病院、2診療所、25の特養・老健の計31施設へのPCR検査装置を導入(7月末時点)。一連の検査体制の整備への投資は、グループ全体で1億円超となりました。安心のための投資です。

 

 

――今後の展開を見すえた時の課題は。

湖山 目下の課題は、職員の育成。特に幹部職員をいかに育てるかにあります。それに向け、6月から「新艦長の会」と名付けた経営塾を始めました。私自身が主催するもので、各施設を巡回訪問し、そこをメイン会場としてZoomでつなぐ。都市型大規模施設の40歳代の施設長向けのオンラインミーティングを、2週に1回程度、開催しています。

 

 

――「新艦長」とは。

湖山 湖山グループは、各法人や施設の自主性を重視します。全国組織といえど、地域のニーズや施設長の行いたいケアに即して自由に作られている。つまり各施設は1隻ごと異なる船のようなもの。それを率いる施設長は「艦長」というわけです。この新艦長たちを将来の幹部として育てることに注力していく計画です。

 

 

 

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