医療法人楽樹会(大阪府枚方市)は2018年8月、24時間365日対応の在宅クリニック「大越なごみの森診療所」を開院。

さらに、なごみライフスタイルを設立して、訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援に加え、高齢者などを対象にしたカルチャースクールや保険外での生活援助サービスを提供している。グループが目指す姿について、なごみライフスタイル大越猛社長に話を聞いた。

 

なごみライフスタイル大越猛社長

 

 

 

中村哲氏に会い医師の道を志す

 

元々は国連など国際機関で難民支援の仕事をしたかったという大越社長。
03年にNGO組織の活動で赴任したアフガニスタンで、19年に銃撃され死去した中村哲医師に出会う。

 

「中村先生は『病気を治すのではなく、命を守ることが医師の使命』と、医療という仕事を非常に広く考えていました。用水路を掘ったのも、『水をいつでも確保できる生活環境を整えることが、住民の命を守ることにつながる』という考えからです。その姿を見て、私自身も医師を志すようになりました」

 

 

生きがい作りは最良の健康維持

 

帰国後に大学の医学部に入り、卒業後は民間病院に勤務する。そこのホスピス病棟での勤務経験が在宅医療を志すきっかけとなる。「医師の許可を得て、患者が自宅に帰ることがありますが、例えそれが1泊2日の短い時間でも、本人が『やっぱり自宅がいい』と満面の笑みを浮かべて戻ってきます。誰にとっても自分の家が一番です。少しでも長く自宅にいられるようにしたい、と考えました」

 

現在、非常勤を含め9人の医師で約300人の患者を担当。年間150人程度を看取っている。患者の約20%は高齢者住宅の入居者。「今後、医師が新たに確保できれば、高齢者住宅入居者の割合を引き上げていきたいと思います」。また、将来検討しているのが自前での高齢者住宅運営。今年秋には高齢者住宅立ち上げの経験者が入社するという。

 

 

「楽しみ奪えず」コロナ禍も運営

 

こうした在宅医療に加えて力を入れているのが、「コミュニティサロンなごみ」の運営だ。フラダンスやコーラス、麻雀、絵手紙など35以上のカルチャープログラムを用意。このうち1日3~4つの講座を行っており、自由に参加できる。

 

サロンで行われたファッションショーの様子

 

 

現在会員は120人以上。地元枚方市はもちろん、近隣の市からの参加者もいる。会員は高齢者が中心だが、年齢不問で誰でも入会できる。コロナ禍でも1回目の緊急事態宣言期間を除き運営を続けてきた。デイサービスだと、参加できる年齢、身体状況、曜日などに制限があることから「参加したいときに参加できる」現在の方式を活用したという。
「在宅医療は、その人の人生の最終盤で携わるケースがほとんどです。しかし中村先生の考えでは、そのような状況になる前からその人の人生に携わるのが医療です。予防よりもさらに前で、高齢者の心身の健康づくりに携わっています」

 

 

安否確認などの生活サポートも

 

さらにハウスクリーニング、パソコン接続などのITサポート、病院付き添い、健康相談・栄養指導、生前整理などを行う「ライフサポート」や、安否確認や緊急時の駆け付けなどを行う「24時間サポートシルバーコース」も提供し、在宅で生活が継続できるようにサポートしている。
利用料は年会費が6600円。「コミュニティサロンなごみ」の使い放題と「24時間サポートシルバーコース」がセットで月額1万9800円(いずれも税込み)。

 

 

 

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