学研グループは10月1日付で、グループ企業の吸収合併、吸収分割など組織改編を行い、新体制に移行したことを発表した。学研ココファン(東京都品川区)が学研ココファンホールディングスを吸収合併、また学研ココファンスタッフの一部を吸収分割。存続会社は、学研ココファンとなる。
新体制の組織図は上図の通り。学研ココファンによる吸収合併により、中間持ち株会社であった学研ココファンホールディングスが消滅。学研ホールディングスの配下に学研ココファン、その子会社として学研ココファン・ナーシング、学研ココファン・ナーサリー、シスケア、学研インテリジェンス(旧学研ココファンスタッフ)が並ぶ。
学研ココファンの代表取締役兼CEOには、学研ホールディングス常務取締役の小早川仁氏が就任。
同代表取締役社長兼COOは、森猛氏が続投する。森氏はセントケア・ホールディング前社長で、2020年6月に退任後、学研ココファンホールディングス取締役および学研ココファン品質管理本部本部長に就任。同年11月25日付で、学研ココファン社長および学研ココファン・ナーシング社長に就任した。
また、常務取締役には、髙橋靖宏氏が就任した。髙橋氏はツクイの前社長で、今年6月に退任。その後の動静が注目されていたところ、今回の常務就任が明らかになった。

常務取締役 髙橋靖宏氏

代表取締役社長 兼 COO 森猛氏

代表取締役 兼 CEO 小早川仁氏
五郎丸徹氏 教育分野を統括
なお、これまで医療・介護分野を統括してきた学研ココファンホールディングス社長の五郎丸徹氏は、吸収合併に伴い同職を退任。今後は責任者として教育分野を統括する。学研教育みらい、学研エデュケーショナル、学研プラスのいずれも代表取締役会長兼CEOに就任。引き続き学研ホールディングスの取締役も務める。同グループでは今後、医療福祉分野と教育分野の連携強化を図っていくとしている。
今回の組織改編では、学研ココファンスタッフの会社分割も行われた。人材養成事業、総務・採用・研修・システム関連業務などを学研ココファンに承継し、新社名を「学研インテリジェンス」とした。拡大・成長を続ける医療福祉分野を支えるためには、人事・経理の各分野において、品質を維持しながら現場と本部の事務負担軽減を両立できる業務設計が必要と判断。医療福祉分野のグループ会社であるメディカル・ケア・サービスの人事労務・経理部門を統合し、従来は会社個別に行っていた業務を統合。専門性強化、効率化を図っていくとしている。同社社長は、小早川仁氏が務める。
学研グループは、20年11月13日付で中期経営計画「Gakken2023」を発表。医療福祉分野においては23年9月期末の売上高760億円達成を目指し、成長加速を図っている。今回の組織改編により、さらに経営基盤強化、迅速な経営判断ができる体制を整備する。