徹底的に稼働率を上げる

新型コロナウイルス感染者が減りはじめた9月頃から、デイサービスやショートステイの新規利用者が増えてきています。ワクチン接種者が増えたこともあるかもしれませんが、もともとこの時期は、利用者が最も動く時期です。在宅サービスの稼働率を上げやすいシーズンとも言えます。
例年12月〜2月くらいまでは入所者の入院や逝去される方も増え、在宅サービス利用者も減少傾向にありますから、このチャンスを逃さずに徹底的に稼働率を上げましょう。

 

 

■新規利用者を獲得しやすい時期

過去の傾向から、以下のようなことが言えます。
利用者の体調管理を徹底して稼働率を維持し、営業・販促を強化する時期/12〜2月(冬)、6〜8月(夏)
見学対応を強化して契約者を増やし、稼働率を上げる時期/3〜6月(春)、9〜11月(秋)
つまり夏、冬は〝種まきの時期〞で、秋、春は〝収穫の時期〞ということです。このサイクルを理解した上で、いまは稼働率の最大化につとめましょう。

 

 

■営業・販促を〝仕組み〞にする

稼働率を上げるには、いくつかの手段があります。その1つが〝居宅営業〞や〝病院営業〞でしょう。イベントがなかなかできませんから、いまは営業が最も効果を出しやすい手段となります。
営業を強化し、ケアマネジャー、ソーシャルワーカーとの関係をしっかりと築いて、利用者をたくさん紹介していただきましょう。

かといって、営業の仕事をしたくて介護業界にきた方は、ほとんどいないはずです。営業には〝ストレス〞がともないます。にもかかわらず稼働率が下がってくると、居宅営業の件数をノルマにして営業を〝根性〞で乗り切ろうとする事業者が後を絶ちません。これでは長続きしません。
日常的な介助、イベント、リハ、教育などもすべてそうですが、経営、運営に関することは、全てのテーマで〝仕組み化〞することが重要です。担当者が代わる度に成果が上がったり下がったりではいけません。誰がやっても同程度の成果が得られるようにすべきです。
さらに皆さんには、ストレスを感じづらい方法にシフトしていただきたいのです。

 

 

■居宅リストが最も重要
本連載でも再三にわたってお伝えしていますが、居宅・病院訪問営業では〝リスト化〞が最も大事です。すべての居宅をまんべんなく訪問するのは非効率です。重要度によってA・B・Cランク付けし、メリハリをつけるのです。

Aランク 担当利用者がいる居宅
Bランク 紹介実績のある居宅、または紹介可能性の高い居宅
Cランク 紹介可能性の低い居宅

ここでポイントは「C」を設定することです。競合企業であるなど、利用者を紹介してもらえる可能性の低い居宅は、一切営業せず、年賀状やDMだけの付き合いにすれば良いのです。そうすれば、営業先がかなり絞れるはずですし、訪問にストレスを感じずにすむかもしれません。

 

 

■見学対応を強化する

日常的にA、Bランクの居宅・病院に対して営業していれば、秋のいまは、問い合わせや見学が増えていると思います。対応を徹底して契約に結びつけましょう。見学時間は、せいぜい長くて1時間程度だと思います。
時間内で施設の魅力を最大限伝えるためには「手順」「ツール」「トーク」の3点の作り込みが欠かせません。

 

まずは見学者が〝契約したくなる〞ような「手順」を考えてみましょう。ここで言う順序は「見学ルート」だけのことを指すわけではありません。例えば、次のようなステップになります。
① 見学受付
② 事前連絡(確認連絡)
③ 当日受け入れ
④ 自己紹介
⑤ ヒアリング
⑥ 施設概要説明
⑦ 施設見学&解決策の提示
⑧ 質疑応答
⑨ 利用方法の説明
⑩送り出し
⑪事後連絡

 

これらを段階で分けると、以下のようになります。
第一印象づくり①〜④。
魅力の訴求と不安の解消⑤〜⑧。
クロージング&アフターフォロー⑨〜⑪。

契約率が期待通りでない事業者は、一度、見学対応するメンバーで集まって、3つの段階のどこに問題があるのかを特定し、改善策を検討すると良いでしょう。

 

 

糠谷和弘氏 代表コンサルタント ㈱スターコンサルティンググループ
介護事業経営専門のコンサルティング会社を立ち上げ、「地域一番」の介護事業者を創り上げることを目指した活動に注力。20年間で450法人以上の介護事業者へのサポート実績を持つ。書籍に「介護施設帳&リーダーの教科書(PHP)」などがある。

 

 

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