社会福祉法人容風会

 社会福祉法人容風会(北九州市)が運営する「総合福祉施設おきなの杜」(同)に、スターフライヤー(同)の客室乗務員が4月から出向している。1年間、「おもてなし課長」として施設職員への接遇教育を担当。職員は、客室乗務員が利用者と丁寧に接する姿を直接見て、言葉遣いや表情、所作などを学んでいる。

 

 

出向しているのは、スターフライヤーに客室乗務員として15年以上勤める野見山真美子氏。

 

スターフライヤー 客室乗務員 野見山真美子氏

 

 

 

特別養護老人ホーム内の8ユニットとデイサービス3ヵ所を巡回し、職員と共に利用者とコミュニケーションをとる、職員に接遇について助言をする、といった業務を主に担当している。

 

 

野見山氏は「介護職員の方への接遇教育は未経験でしたが、スターフライヤーが大事にする『最上級のホスピタリティ』を伝えたい、という意気込みで出向に臨んでいます」と話す。

「介護業務は日々忙しいこと、誇りをもって働いていることも十分理解した上で、敬語を使ってゆっくり話す、食器は音を立てずに置くなど少しずつ意識し、行動してもらっています」。

 

接遇のマニュアル作成や研修は実施せず、自ら『おもてなし』を体現。職員に見て、感じて、学んでもらい行動変化を促す方法が野見山氏の教育スタイルだ。

 

 

接遇の主体性育む

また、取り組みの一つとして、野見山氏が月ごとに接遇の目標を10項目ほど立てている。例えば、「居室はノックをゆっくり3回してから開けましょう」「ご依頼は、まず受けましょう」など。

 

最初の2ヵ月は野見山氏が達成度の評価・助言をしていた。現在は「おもてなし担当」を職員の中から選出。リーダーとして目標に取り組み、各ユニットの評価を行ってもらう。
職員同士で褒め合い、成果を認識してもらうことが狙いだ。

 

 

同施設の岩渕真佐子事務局長は「半年後に野見山さんが出向を終えても、職員が自発的に質の高い接遇を継続できるよう、おもてなしの風土醸成に注力しています」と話す。野見山氏は「主体性を伸ばすため、『なぜそうするのか』を職員の方にきちんと説明し、納得した上で実践してもらうよう心掛けています」と語る。

 

岩渕真佐子 事務局長

 

 

野見山氏の教育を機に、職員の言葉遣い・行動が変わり、気持ちにゆとりが生まれてきたという。

出向の取り組みを行った背景は、顧客満足度の向上を目指す同法人が、同じ北九州市に本社を置くスターフライヤーに協力を打診したことにある。新型コロナの影響を受ける企業に助成される「産業雇用安定助成金」を活用し、今回の出向に至った。

 

寄り添って利用者と接する野見山氏

 

 

 

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう