宝樹
建物の外壁塗装や内装リフォームを手がける宝樹(大阪市)は、集合住宅の外壁塗装や屋上防水などの建物大規模修繕工事を定額制で行う「Reメンテ」の提供を今月より開始した。特養や有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などにも広く提案していく。

松下廣徳社長
修繕費用の調達借入はリスクも
建物の大規模修繕工事の費用は、金融機関からの借り入れか積み立てで賄うことが一般的だ。しかし、前者の場合は金利負担が発生することや、必要なときに必要額の融資が受けられない可能性があるのがネックで、場合によっては修繕を断念せざるを得ないケースもある。
一方、後者は、介護事業の場合には積み立てた資金が内部留保とみなされてしまい、介護報酬の改定などに影響を与えるリスクが考えられる。
経費として計上可能 サ高住なども対象に
それに対し、「Reメンテ」は、宝樹側で建物の現状診断を行い、今後15年間など長期の修繕スケジュール作成と必要な総工事費の算出を行う。建物所有者はその費用を毎月一定額支払う仕組み。これにより修繕費用を固定経費として処理できるというメリットが生じる。
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同社施工事例(施工前)
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(施工後)
自社職人が施工一貫対応が可能
メンテナンスは15年間継続して実施。3年に1度の定期報告および10年に1度の全面打診と是正工事も実施する。同社では基本的に自社職人が施工をするため、現場管理、引き渡し、メンテナンスまで一貫して対応可能なこともメリットだ。
「物件を売却する場合には途中解約も可能です。また、修繕履歴も報告書として残しますので、売却時に買い手側に安心感を与えることもできます」(同社建設事業部遠藤匠マネージャー)
毎月の支払額は、建物の延床面積や居室数により異なるが、同社によると「共用スペースの少ない一般の賃貸住宅で1戸あたり月額数千円から」という。サービス対象エリアは関西一円。