ハーデイズ(仙台市)は、温泉旅館「愛真館」(岩手県盛岡市)内でデイサービス「愛真館夢ぷらざ」を運営している。
旅館の宴会場を活用しており、利用者は旅館で作られる食事と、温泉を楽しむことができる。定員は47名。平均介護度は1、2程度で、稼働率は85%前後を維持する。自身で温泉に入れる人のみ利用可能とし、それが利用の決め手、来所意欲になる人が多いという。小笠原一雄社長は「『デイに行く』より『小旅行に行く』感覚で来所してもらっている」と話す。
旅館でデイを運営する経緯については「旅館が集客に困っていた際、コンサルティングとして空きスペースを活用したデイサービス事業を提案したことがきっかけ。現在は当社が賃料を払う形で運営を担っている」と小笠原社長。
旅館へのもう1つの提案として、館内全体のバリアフリー化も実施。高齢者や障害者でも利用しやすい環境を整えることで、旅館客のリピーターを生んでいく。「誰でも安心して楽しめ、地域の人に親しまれるデイ・旅館を目指している。今後、東北地方で本事業を展開していきたい」(小笠原社長)

旅館で作られた食事を楽しむ利用者